いよいよ夏も本番!ワシントン州が誇る大自然を体感しに、キャンプに出かけてみませんか。
ワシントン州北西部
シアトルを含む北西部には、苔の覆われた木々がうっそうと茂る温帯雨林、ホー・レイン・フォレストやクィノルト・レイン・フォレストが世界遺産に登録されているオリンピック国立公園に加え、サンファン諸島を始めとする島々が点在しています。
どちらも州観光の目玉とあって、ロッジやホテルがそろいますが、キャンプ場もねらい目。オリンピック国立公園内では、レイク・クィノルト湖畔にある Willaby Creek Campground が通年オープン。ウォーターフロントのテントサイトもあり、近くの Lake Quinault Lodge で食事や買い物ができて便利です。
サンファン諸島では近年「グランピング」と呼ばれるホテル感覚のキャンプ・スタイルが人気。サンファン島の Lakedale Resort やオーカス島のモラン州立公園 でもキャンバス張りのテントにクイーン・サイズ・ベッドやドレッサーが用意されたキャンプサイト(写真)が利用できます。
ワシントン州北東部
シアトルから北に進み、ハイウェイ2または、ハイウェイ20で絶景のドライブ・コースとして知られるカスケード・ループを楽しみながら東へ進むと、観光も楽しめる魅力的な街が現れます。ドイツ村で知られるレブンワース、サクランボの U-Pick ができるウェナチー、夏は湖水浴を楽しむ人たちがであふれるシェラン、西部劇風の街並みが人気のウィンスロップなど。周辺には州立公園を中心にキャンプサイトが充実しているので、1、2日おきにキャンプサイト・ホッピングをしてみてはいかがでしょう。
この季節、外せないのはウォーター・アクティビティが充実しているレイク・シェラン!レイク・シェラン州立公園 内には、景石を隔ててすぐ湖面という驚きのテントサイト(写真)もあります。上級者なら、万年雪の景観が見事なノース・カスケード国立公園の山々や湖をバックパック・キャンピングで制覇してみては(泊りがけの入山は要許可証、詳細は公式サイトにて)。
ワシントン州南西部
南西部では、フッド・カナルや太平洋岸での潮干狩りとキャンプの組み合わせがオススメ!ワシントン州で魚介を獲る際、種類によってはライセンスが必要で、エリアごとに期間や数量の制限もあります。
まずはワシントン州の公式サイトで最新情報を確認してから、キャンプの場所や日程を決めましょう。
たとえば、フッド・カナルのポットラッチ州立公園(写真)では夏季を通してオイスターの潮干狩りやクラム掘りができ、カヤックも人気のアクティビティ。
海よりは山派なら、雄大なマウント・レーニアやマウント・セント・へレンズでのキャンプはいかが?
マウント・レーニア国立公園内だと White River Campground が車で入れるキャンプサイトでは4,232フィートと最も標高が高く、川向こうにマウント・レーニアの雄姿を望めます。マウント・セント・へレンズに最も近いキャンプサイトとしては、Eco Park Resort などがあります。
ワシントン州南東部
ワイン・カントリーとして有名な南東部は、ワイナリー巡りが定番のアクティビティ。ワイナリーが密集するヤキマは年間晴天日が300日と言われ、通年オープンのヤキマ・スポーツマン州立公園では、夏が終わっても釣りやバード・ウォッチングをしながらキャンプが楽しめます。
またこの一帯は、ヤキマ、ワラワラといった地名からも想像がつく通り、ネイティブ・アメリカンの部族にまつわる歴史が多く残る土地がたくさんあります。ネイティブ・アメリカンの住居、ティーピーは、近年アメリカの子供達のプレイテントとして大人気ですが、シアトルからは車で約5時間半のオレゴン州・アイダホ州との州境に近いフィールド・スプリング州立公園のキャンプサイトでは、なんと本物のティーピーに泊まれます(写真)。6人が入れる広さで、家族連れにぴったりです。
いかがでしたか?食わず嫌いのインドア派も、一度行ったら思いのほか楽しめるはず。州立公園や国立公園などはオンラインでキャンプサイトの検索や予約ができるので、ぜひお試しを!
掲載:2015年5月 更新:2019年7月 取材・文: ハントシンガー典子