執筆者:川合由佳子さん
1年を通じてさまざまなアクティビティが楽しめるのはワシントン州ならでは。「何でもやってみよう!」という気持ちで、いろんなことにトライしています。
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私がこの3年近くはまっているのがゴルフ。
出身地の千葉県館山市はゴルフ場でも有名な所で、ゴルフ自体はウン十年前から年に何度かはプレーしていたのですが、もっと上達したいという気持ちが起こりませんでした。
それがなぜなのかなあと考えてみると、ゴルフというのは4人でプレーするのが基本なので、男性と一緒だと「自分は下手なので迷惑かけるなあ」とやる前から楽しめないモードになっていたり、女子友を見つけてやろうと誘ってもいまいち集まりが悪かったりが続いたからであることがわかりました。
そこで友達に薦められて入ったのが、ビーコン・ヒルにあるジェファーソン・ゴルフ場の女子リーグ。
最初は「ヘタな私がリーグに入るなんて」と思ったのですが、もともと外にいるのが大好きな私。ゴルフなら、夏の間にアウトドアにいる機会を与えてくれます。それに友達曰く、「リーグに入れば仲間を4人集める必要がないし、自分で予約をしなくても tee time が確保されてるし、女性だけのグループなので、そんなにプレッシャーも感じない」、なんだかいいことづくし。なので、思い切って入会することにしました。そしてそこから私のゴルフ生活が始まったのでした。
一緒にラウンドする時の心がけ
1. みんなのペースに遅れない
ジェファーソン女子リーグには、ハンディキャップ7(ハンディキャップは低ければ低いほどいい)の女性を筆頭に、上手なプレーヤーもたくさんいます。そんな上手な人たちと一緒にプレーをすると、誰もが「他の人のペースについて来られるんだったら、一緒にプレーする人が何回打とうとあまり気にしないわ」と言ってくれます。つまり、上手じゃない人はすばやく行動することを常に心がけ、他の人を待たせないこと。"そんなに上手ではないけれどもみんなが組みたがる人" を見てみると、他の人に迷惑をかけまいとボールからボールへと走っていて、一緒にプレーしても遅くならないのは保証付きというわけです。皆さんも走ってください!と薦めてるわけではありませんが、そのくらいのガッツを見せると、周りが優しいですよ(笑)。
2. どんな人とでも気軽にまわる
リーグ外でも、混んでいるときはまったく知らない人と組まされることなど日常茶飯事。なのでどんな人とでも気軽にまわれることは大切なこと。他の人達に遅れさえしなければ、上手な人は気にしませんし、こちらは上手な人のスイングからたくさんのことが学べます。
3. ルールを学んで守る
それから、ゴルフは紳士淑女のスポーツ。いくら初心者だからとはいえ、ルールを無視してはみんなに嫌われます。上手な人はルールに関しても物知りなので、たくさん教えてもらいましょう。後はルールブックやインターネットで勉強するのも大切です。
女子リーグだけでなく、どのゴルフ場にも男子リーグは存在するもの。近所のゴルフ場でぜひ聞いてみてください。
ハンディキャップの大切さ
「私のレベルじゃあハンディキャップなんていらない」と思っている人もたくさんいると思いますが、ゴルフというスポーツを知れば知るほど、ハンディキャップの大切さがわかってきました。
たとえば、極端な話、私とタイガー・ウッズが一緒に回ったとしても、お互いのハンディキャップがあればそ対等に勝負ができる。ゴルフはとってもフェアなゲームなのです。公式ハンディキャップはクラブ登録後、GHIN(Golf Handicap and Information Network®)に5ラウンド分のスコアをポストするともらえます。
ビギナーへのおすすめ情報
ご存知のように、アメリカでのゴルフは日本に比べるとかなりお安くプレーすることができます。
だったら、これからぜひゴルフを始めてみようという方へ。
1. 道具の購入
最初は新品のクラブを買う必要はなし。Craigslist やジャングルシティの掲示板などで売られている中古品で十分。プレーし始めると、すぐにこだわりが出てきて、自分の欲しいクラブがわかってきます。
2. レッスン
初めはプロのレッスンを受けるか、上手な人に基本をしっかり教えてもらうこと。グリップやスイングに変な癖がついてしまっては直すのが大変なので、最初が肝心です。
各ゴルフ場やゴルフの練習場にはたいていレッスンのプロがいますが、英語では理解できないところを日本語で学びたい方には高橋紀子プロが人気です。
夏になるとよく見かけるのがレディース・レッスン・スペシャル。たとえば、Bellevue Municipal Golf Course などで開催されています。女性の特権を利用して、どんどん上手になりましょう。
3. コース
練習場で上手になったなあと思っても、コースに出ると全然打てなくてがっかりすることがよくあります。なのでどんどんコースへ出てみましょう。最初はパー3コースの距離が短めのコースから始めてみては。シアトルの Interbay Golf Center、レドモンドの Willows Run などがおすすめです。
4. トワイライト料金などの特別価格
日本よりも安い料金ですが、それよりさらに安くプレーすることもできます。それはトワイライト料金。ゴルフ場が閉まる4時間前くらいからスタートすると、かなりお安くなります。たとえば私がよく行く Mt. Si ゴルフ場は、平日料金は41ドルですが、午後3時以降だと26ドル、6時以降だと17ドルにまで下がります。
ノースウェストの夏のように日照時間の長い時期は、トワイライト料金でじゅうぶん18ホール回ることができます。
GolfNow.com に代表される、ディスカウントのウェブサイトもおすすめ。ただこういったサイトは前払いがほとんどなので、当日大雨が降ったりするとキャンセルするのが大変。天気予報を確認してから利用しましょう。
最近はスマホのアプリを出しているゴルフ場が多いです。ジェファーソン・ゴルフは、ときどき「今日のトワイライトは12ドル!」など、ディスカウントのお知らせをアプリを通して送ってきます。また、このゴルフ場はプレミア・カードのグループに加盟しています。カードは無料で作ることができ、利用するたびにポイントが貯まるので、使えば使うほど料金が安くなっていきます。
5. コースの利用とディスカウント
どんどん自信がついてきたら、今度はいろいろなコースを試してみましょう。少し上達してきたら、いいコースにも行ってみたいものです。シアトルにいくつものコースを持つ Oki Golf 系列の Oki Card を購入すると、ディスカウントなどの特典がたくさんあります。
6. コンペへの参加
夏になると、いろいろな会社や団体がゴルフコンペを行います。それに参加してみるのも新しい人と知り合いになれて楽しいのでは。
※ワシントン日米協会が、2014年7月18日(金)に地域の人との親交を深めることを目的にチャリティ・ゴルフ大会を開催します。興味のある方はこちら。
私もやっと人並みにゴルフができるようになってきて、休暇で行った外国でもゴルフを楽しんだりするようになりました。女子リーグに入って3年目、最近はどうもスランプ気味ですが、どんなに上手な人でも波あり谷ありのゴルフ。深いものがあります。上手な人にゴルフ上達の秘訣を聞くと、必ず「練習あるのみだね」と言われます。上手な人ほど練習を欠かさないのです。
来年2015年の全米オープンは、シアトルの南にあるタコマの Chanbers Bay Golf で行われることが決まっています。これはゴルフ業界においてはとても光栄なことで、もうすぐシアトルでゴルフ・ブームが巻き起こること間違いなし。遅れをとってはなりません!
山を歩くのとはちょっと違いますが、アメリカのゴルフ場は緑に囲まれ、空気もおいしく、野生の動物が出てきたりと、気持ちのいいもの。年をとってもゴルフはできます。夢はハワイでリタイアしてゴルフ三昧です!
Enjoy the summer!
掲載:2014年7月