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「断捨離」の提唱者、クラター・コンサルタントのやましたひでこさん講演会

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物への執着を捨て、身の回りだけでなく心の混沌も整理する「断捨離」の提唱者として有名なクラター・コンサルタントのやましたひでこさんが、今月19日にシアトルとマーサー・アイランドで講演を行った。

「断捨離」の提唱者、クラター・コンサルタントのやましたひでこさん講演会

やましたさんがクラター・コンサルタントとして「断捨離」を広め始めたのは2001年。日本各地で開催する断捨離セミナーは幅広い層の人気を集めており、著書の売上は200万部を突破。2010年には「断捨離」という言葉が流行語大賞にもノミネートされた。

「物を取り除くことによって自己を確立させ、大切なものを選び抜く過程で他者を受け入れていくこと。それこそが生きる力であり、そのために必要な選択決断力を鍛える訓練が断捨離です」とやましたさん。「日々断捨離を繰り返すことによって決断力が高まり、人生に必要なさまざまな選択に対して意識的になれるのです。」

これらの考えは、大学時代に入門したヨガ道場で教わったという行法哲学「断行・捨行・離行」に基づいている。「ヨガでは、見えない領域にある問題は必ず見える領域に表れると言われています。姿勢を正して自分の体と向き合い、その奥に潜む悩みの解決を図るヨガと同じように、断捨離も物と向き合うことで、頭の中の混沌を整理するのです。」

講演では単に方法論を解くのではなく、物との関係を人間関係に置き換えながらわかりやすく説明し、捨てる基準を自分で決められるよう導いてくれる。具体的なステップがイメージできるため、参加者のメモを取る姿も熱心だ。

「今は引き算の時代に入っていると思います。物を獲得することで幸せを得るという価値観から、物を捨てることで自分にとって本当に大切なものを見極める考え方へと見直されつつあるのです。」

いまや日本のみならず、台湾などのアジア諸国やアメリカにも広がっている断捨離ブーム。断捨離を通して人々が豊かな生活を送り、世界がより良い方向へ変わっていくことを目指し、やましたさんは常に断捨離がもたらす可能性を探り続けている。「今は不用品回収会社から寄付を受け、森林や東日本大震災で失われた防災林の再生プロジェクトにも取り組んでいます。断捨離によってできた不用品が木になったら素晴らしいと思いませんか。」

家庭だけでなく、地球の未来も切り開こうとする断捨離に魅せられる人はまだまだ増えそうだ。

掲載: 2013年3月20日

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