今月17日、ワシントン州日米協会が主催する学校訪問プログラム 『Japan in the Schools』 の2つの新プログラムが、在シアトル日本国総領事館で関係者らに公開された。
1つ目は 『Hanako』 と呼ばれるミドル・スクールの生徒向けのプログラムで、教師と日本人ボランティアが2人1組で州内のミドル・スクールを訪問し、日本の中学生 “花子” の1日を紹介するプレゼンテーションを通して日本文化を教えるというもの。『Japan in the Schools』 に従来からある、小学生の学校生活から日本文化を学ぶ 『Kentaro goes to elementary』に似ているが、学習塾やコンビニエンス・ストア、浴室や寝具など、学校以外での生活習慣が加わってよりボリュームのある内容となっている。また、学校生活面では、生徒がクラスを移動する米国のミドル・スクールと比較するため、教室や職員室などが紹介されている。
2つ目の 『Tokaido Road』 は、ミドル・スクールやハイ・スクールでソーシャル・スタディ(社会学)を学ぶ生徒たちを対象としたプログラム。東京と京都を結ぶ東海道をテーマに、日本の地理や歴史、交通手段の変化、時代の流れを経て発展してきた日本文化などについて、米国とも比較しながら 楽しく学べる内容になっている。ワシントン州ではソーシャル・スタディの単位取得に世界史や地理の履修が必須となるため、その2つを盛り込むように工夫されているという。
この日は、新プログラムのデモンストレーションに加えて、これまで 『Japan in the Schools』 に関わってきた教員やボランティアから体験談が披露されたほか、同プログラムをより良いものへしていくためのフロア・ディスカッションも行われた。
国際交流基金ロサンゼルス事務所所長の菅野貢輝所長は、同プログラムについて「非常に教育的」と評価している。また、ベルビューのチヌーク・ミドル・スクールで教員を務める高橋美佳さんも、「これまでは小学生向けと高校生向けのプログラムしかなく、ミドル・スクールの生徒に合うものがなかったので、これを機にぜひわが校でも新プログラムを導入できればと思います」と語ってくれた。
ワシントン州日米協会 公式サイト
掲載:2010年11月19日