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人工知能(AI)の首都シアトルでスタートアップと日本企業をマッチング -「ジャパン+シアトル AI ミートアップ」開催

第6回ジャパン+シアトル AI ミートアップが、10月4日から6日にかけてシアトルで開催され、シアトルのスタートアップ企業とAI分野での新技術やイノベーションを必要とする日本企業のマッチングが行われました。

ジャパン+シアトル AI ミートアップ

ワシントン州商務省ディレクター、ブライアン・ボンレンダー氏(左)と
在シアトル日本国総領事の山田洋一郎氏(右)

このミートアップは、日本企業のためにイノベーションを探してマッチングし、事業開発を援助し、スタートアップに事業資金を提供するイノベーション・ファインダーズ・キャピタル(IFC)が主催し、2016年から四半期毎に開催されているもの。シアトルに本社のあるアマゾンやマイクロソフトなどの AI 開発大手を訪問し、シアトルのAIスタートアップ・コミュニティやAIイノベーターにイノベーションのニーズを伝え、日本企業との事業開発のための商談につなげています。

マイクロソフト日本法人の設立に参加するなど、1980年代からIT業界の最先端で活躍し、2015年にイノベーション・ファインダーズ・キャピタルを共同創業したトム・佐藤氏と江藤哲郎氏が、アメリカでの拠点に選んだのはシアトル。クラウドの首都から人工知能(AI)と機械学習(ML)の首都に変わりつつあるシアトルをその拠点は、AIのエンジンを開発し提供しているアマゾン、マイクロソフトが本社を置き、スタートアップ育成システム、州政府の手厚いサポート、産学連携のシステムなど、イノベーションや新事業が生まれる要素がそろっており、また、自然環境の良さなどを求めて多くの人材が流入しているのがその理由に挙げられます。

同社によると、これまで開催したマッチングに参加したシアトルのスタートアップ CEO などの数は累計約500名。ピッチセッションに参加したスタートアップの95%が日本企業と個別面談を行い、70%が日本企業との商談を成立。また、11社のスタートアップが今年7月にAI技術訪問団で日本を訪れ、総計300万ドル相当の商談を進め、10万ドル以上の投資を取り付けました。

ジャパン+シアトル AI ミートアップ参加者

6回目となった今回は、ワシントン州政府商務局とオリック・ヘリントン・アンド・サトクリフ法律事務所の協賛を得、日本からはこれまでにも参加経験のあるエプソン、カネカ、デンソー、三井物産、OKWAVEのほか、青山学院大学、NTTデータ、双日、TOTO、日経、富士通、三菱商事、ルネサスが初めて参加。2日目の4日に在シアトル日本国総領事公邸で行われたピッチ・イベントでは、トム・佐藤氏がエキスパートの高齢化によるノウハウの消滅を防ぐための拡張現実(AR)の必要性など日本で特に問題になっている事柄を紹介しながら需要を説明し、成功を収めているシアトル市内近郊のスタートアップ9社がピッチを行いました。ワシントン州商務省によると、今回のマッチングでは3日間で100を超える商談が個別に行われ、取引の成立につながる可能性が生まれています。

次回のジャパン+シアトル AI ミートアップは、2018年1月24日から26日に開催予定。

掲載:2017年10月 写真:在シアトル日本国総領事館



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