6月24日にキャピトル・ヒルに開店する、コンテンポラリな懐石料理レストラン 『Naka』。レストラン激戦区のこのエリアで、どのようなメニューを展開するのか。オーナーシェフの中島正太氏（25）に聞いてみた。
「僕が “作りたい” と思っている食事が、シアトルにどのように受け止められるか見るのが楽しみ」と、笑顔を見せる中島氏。レイク・ワシントン東岸のイーストサイドで育ち、大阪の辻調理師専門学校、ミシュラン星付き割烹で修行した後、シアトルのイーストレイクにある 『田むら』 へ。その後、ケータリング・サービス 『Kappo Kitchen』 を起業し、昨年12月にシアトルで開催された、世界遺産「和食」をフューチャーする「いただきますの日」に出場し、繊細かつ美しい料理で会場を魅了した。レストランの開店へと話が進んだのは、その直後だった。
Seasonal Bites of Tempura
「できるだけ手を加えず、旬の食材の持ち味を最大限に引き出すのが懐石」と、中島氏。生もの（『Raw』）のメニューには、刺身の盛り合わせや和牛タルタルなど魚介類と肉類、小皿料理では季節を感じさせる品々の盛り合わせ、銀鱈・シメジ・ワシントン州産のアサリが入った茶碗蒸し、「シェフのチョイス」では杉でスモークした銀鱈、和牛カツ、ヒマラヤ岩塩と柚子果汁でグリルした鮭、そして前菜・汁物・刺身・蒸し物・焼き物などの懐石コース3種類（5コース $75/10コース $120/おまかせ $170）も楽しめる（最低2人から; おまかせコースは最低1週間前に予約）。
中島氏の脇を固めるのは、かつて中島氏のケータリング会社などで一緒に仕事をしたことのある男性陣。懐石をより一層深く味わえるようにと、ワシントン州・オレゴン州・カリフォルニア州、そしてフランス・ドイツ・イタリア・スペインのカジュアルからビンテージまで数百種類のワインを選び抜いたのは、El Gaucho Bellevue や Miller’s Guild などの人気店で名を馳せたオペレーション＆ワイン・ディレクターのジェイソン・ロック氏。そして、入手が難しい日本のウィスキー 『余市15年』『山崎18年』などもそろえたバーを仕切るのは、全米に知られるシアトルのバー 『Liberty』『Tavern Law』 で人気バーテンダーとしての地位を確立した Nik Virrey 氏だ。
「ローカルの食材を使い、シアトルらしい懐石を打ち出していきたい」と語る中島氏。明日はいよいよ開店初日。若手シェフの挑戦に注目だ。
Fish on a Plate
Cedar Smoked Black Cod
Grilled White Fish on Rice Noodles
Pork Belly Braised in Sharp Soy
Local Manila Clams
Naka
1449 East Pine Street, Seattle, WA 98122（地図）
(206) 294-5230
www.nakaseattle.com
最新情報：www.facebook.com/nakaseattle
レストラン：日・月・水・木 5pm-10:30pm; 金・土 5pm-11pm
バー：日・月・水・木 5pm-12am; 金・土 5pm-2am
火曜定休
掲載：2015年6月