アメリカ・カナダ・イギリス・日本のコメディアン32人が出場して開催されるシアトル国際コメディ大会に、吉本興業所属のお笑いタレント「ぜんじろう」が出場する。
シアトル国際コメディ大会とは?
今年で37回目を迎えるこの大会は、22日間にわたり18会場で22公演を行う勝ち抜き戦。複数の会場で開催される長期戦のコメディ・フェスティバルとしては全米最大規模。
初戦は2週間にわたり行われ、エンターテイメント業界関係者およびセレブリティ審査員、そして観客のリアクションで点数が決まる。3週目の準決勝に進むのは総合点の上位5人のみ。準決勝に出場するコメディアンは、5回の舞台に出演し、10分間の舞台を披露できる。準決勝の最後の舞台で上位5人が決定され、決勝へと進む。
同大会でコメディアンの選抜を担当しているピーター・グレイ氏によると、今年、同大会の公式サイトを通じて地元・世界各地から応募したパフォーマーは数百人。地元の78人はオーディションで、遠方のコメディアンは経歴や舞台のビデオで審査するという。
「ローカル色をキープしつつ、北米、そしてできれば世界各地のパフォーマーに出場してもらいたいと考えている。短いビデオだけで審査するのは非常に難しいが、性別や年齢などのバランスも考慮し、最終的には、この大会で優勝する力があり、観客が見たいと思うようなパフォーマーを見つけたい」
その結果、"コンペティティブで、説得力があり、多様性のある" 大会になるよう、出場者を32人まで絞り込む。
今年の32人の一人に、吉本興業所属のお笑いタレント、ぜんじろうを選んだことについてグレイ氏は、「過去にも日本からのコメディアンが出場して良い展開になったこともあり、日本からの出場者を含めることにはとても興味があった」と語る。
「ぜんじろうが昨年応募してくれた時は残念ながら昨年の出場者に含めることはできなかったが、今年も応募してくれたことは大変嬉しく、提出された舞台のビデオは前回よりもはるかに力強かったので決定した。彼が出場してくれることにわくわくしている」
「全編英語のコメディ。ぜひ見に来てください!」
シアトルに着きました。ブレイクさんとカフェでお茶。 pic.twitter.com/l1nk1EWkhD
— ぜんじろう (@zenzenjiro) October 30, 2016
「昨年12月にタイで行われたコメディ大会で優勝し、今年の6月にサクラメントで行われた大会で4位になりました。(今回選ばれたのは)その実績も大きいと思う」と、ぜんじろう。
「この大会は歴史が古く、アメリカ人以外の方にも公平なところから参加したいと思いました。アメリカで開催される他の大会は、アメリカ人、しかも白人が有利だったりするのもあるけれど、この大会は案外そういった部分は少ないかなと。それに、大会となると、わかりやすく結果が出る。日本の方は、コメディの中身より結果を好むところがあるので、数少ないコメディの大会に出て結果を残すため、参加しようと」
「全編、英語のコメディですが、興味があれば、見にいらしてください。そして、日本人の僕を応援してください。また、来られたら、ぜひお声をかけてください!」
初戦が始まるのは11月2日。大会の詳細やチケットの購入についてはイベント・カレンダーで。
掲載:2016年10月