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『キズナ強化プロジェクト』、シアトルを訪問

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アジア大洋州地域および北米地域にある41の国・地域から青少年を日本へ招へいするとともに、被災地の青少年をそれらの地域へ派遣し、交流プログラムを通して被災地復興に関する外国の理解向上を促すため、2011年に日本政府が始動したアジア大洋州地域及び北米地域との青少年交流(キズナ強化プロジェクト)。今月8日にシアトルに到着したその第3グループの歓迎会が、11日にノース・シアトル・コミュニティ・カレッジで催された。

『キズナ強化プロジェクト』、シアトルを訪問

今回シアトルを訪れたのは、岩手県・宮城県・福島県・茨城県にある計8高校の生徒142名。歓迎会では茨城県立取手松陽高等学校福島県私立若松第一高等学校の生徒がそれぞれプレゼンテーションを行った。

宮城県小原木中学校避難所で生まれたタコの人形 『小原木タコちゃん』 を取り入れた、劇形式のプレゼンテーションを行った茨城県立取手松陽高等学校。震災当日の状況や当時の心境などを臨場感あふれる演技で再現し、「タコには足が8本あり、幸せをいっぱい捕まえられる。もし失ってもまた生えてくる」ということから気仙沼市の復興のシンボルとなった 『小原木タコちゃん』 との出会いを通じて希望を見出していく前向きな気持ちを生き生きと伝えた。

一方、福島県私立若松第一高等学校はスライドを用いて震災や津波の規模、および被害状況を説明するとともに、世界から注目を受けている原子力発電所の状況や農産物の状況などについて語り、理解を求めた。

『キズナ強化プロジェクト』、シアトルを訪問

福島県私立若松第一高等学校のプレゼンテーション

「ボーイング社がグループを 『Future of Flight』 に招待するなど、地元企業の歓迎も手厚い」と、在シアトル日本国総領事館首席領事の百々智子さん。昨年夏に同プロジェクトで被災地を訪れたガーフィールド高校の生徒も歓迎会に参加したほか、高校生の被災体験について質問するシアトルの防災関係者・研究者らも見られた。最後には被災地復興支援コンサート・ シリーズ 『Songs of Hope』 の田形ふみさんとリサ・マリア・ダキラさん、越智めみさんが中心になって 『上を向いて歩こう』 を全員で合唱した。

『キズナ強化プロジェクト』、シアトルを訪問

被災地復興支援コンサート・ シリーズ 『Songs of Hope』 の田形ふみさんとリサ・マリア・ダキラさん、そして参加生徒一同による「上を向いて歩こう」の合唱

実施団体の一つであるローラシアン協会キズナ強化プロジェクト担当のマリ・マルヤマさんは、若い世代が外国を訪問して現地の人々と交流することは、今後の日本の復興活動においても大きな意味を持つと期待を寄せる。「高校生の時に経験することは、人生に大きな影響を与えると考えています。今回のプロジェクト中、恥ずかしがり屋だった子が積極性を見せ始めるなど、変化が見え始めています。」

3月以降、第4・第5グループが再びシアトルを訪れる予定になっているほか、春から夏にかけて大学生を対象にしたプログラムも実施される見通しだ。

掲載:2013年1月14日

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