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第7回 本

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30代後半で「働くお母さん」の仲間入り。何もかも「初めて」の息子と一緒にいろいろな発見をさせてもらっています。20年以上住んでいるシアトルも、親子になるとまだまだおもしろいことがたくさん隠れているものですね。シアトルのお気に入りを息子に紹介しながら、「ここに自分の子供と来ることになるとは!」と、しみじみする日々です。

シアトル子育て日和

定番 『おやすみなさい おつきさま』
を読み聞かせていた生後半年の頃。

「日が長くなると、子供が寝る時間も遅くなるよ」

友人たちの言うとおり、冬には午後7時には寝ていたわが息子、デイライト・セービング・タイムになってからは、午後7時半、午後8時、午後8時半・・・と、どんどん寝る時間が遅くなり、午後9時過ぎでもまだ明るい夏至の前後には午後9時半ぐらいまでプレイルームで遊ぶことも。そして、眠そうに目をこすり始めるのを見計らって、「さあ寝ようか」とベッドルームに連れて行こうとすると、両足をバタバタさせて抵抗します。そのわりにちょっと歌を歌ってあげると、スイッチが切れるようにストンと寝てしまうのですが・・・。

成長に従って活動時間が長くなっていくということはありますが、緯度が高いと子供によってはこういうこともあるんですね。

シアトル子育て日和

犬などの動物が出てくると興奮。

そんな1日の活動時間の終盤のルーティンとして、我が家では晩御飯を一緒に食べ、終わったらお風呂、そしてプレイルームに戻って本を読んだり、遊んだりするようになりました。私自身が本を読むのが好きなので、この1年半、英語と日本語でいろいろな本を息子に読んでいます。

最初は 『When the Sky Is Like Lace(邦題:空がレースにみえるとき)』 や 『We’re Going On A Bear Hunt(邦題:きょうはみんなでクマがりだ)』、往年の名作 『いないいないばあ』(松谷みよ子)、『しろくまちゃんのほっとけーき』、『もこもこもこ』 『おやすみなさい おつきさま』 など、赤ちゃん向きとされる本から特に赤ちゃん向きでない本まで、いただいた本や図書館で見つけた本、ネットや友人のおすすめの本を自分が読みたくて読んでいましたが、歩き始めると自分の好きな本を本棚から取ってくるようになったので、基本的にそれを一緒に読むようになりました。

シアトル子育て日和

自分で好きなページに行ってしまいます。

成長するにつれて、ずっと読んできた本でも好まない時期があったり、好きな本でも楽しみ方が違ってきたり。考えてみたら、大人だってそうなんですから、子供だってそれが当然ですね。『We’re Going On A Bear Hunt』 では、いつの頃からか、クマが出てくる直前からソワソワし始め、クマが出てくる場面で「キャーッ!」と声をあげて笑いながら走って逃げるようになりました。ちゃんと内容がわかっていて、私に捕まえてもらうのが楽しいようです。初めて一緒に動物園に行った時に園内のショップで息子がつかんだので買って来た本 『Mommy Loves』 も同じで、最後の場面で私がいつも息子をギュッとハグしていたら、それをもっとエキサイティングにしたいのか、「キャーッ!」と逃げ、捕まえられるのを楽しむようになりました。『しろくまちゃんのホットケーキ』 ではホットケーキができあがる時のいろいろな音にキャッキャッと声をあげ、『いないいないばあ』 では自分でページをめくり、自分が「いないいないばあ」をしたりと、以前にはしなかったことをするようになると、こちらも楽しくなります。

最近はまっているのは、『ことばじてんえほん』 と、日本語と英語の両方で楽しめる 『どこへいくの?ともだちにあいに!/Where Are You Goin? To See My Friend!』、そして 『Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?』、『うしろにいるのだあれ』。言葉のセレクションには疑問のわく 『ことばじてんえほん』 ですが、息子は絵を指差しては私が言う言葉を聴いているようです。『どこへいくの?~』 は片方から読むと日本語、もう一方から読むと英語になっていて、真ん中で日本語版と英語版のキャラクター全員が出会う、折りたたまれた長いページが出てきます。最近はもうこの真ん中の長いページに直行して、いろいろな動物や虫、楽器を指差して楽しむようになりました。『Brown Bear ~』 も 『うしろにいるのだあれ』 も動物がたくさん出てくるのとカラフルな絵、言葉の繰り返しで笑顔に。動物が好きなんでしょうね。

子供の頃、私の本を親が一緒になって楽しんでいた思い出があります。私もこの調子でこれからもいろんな本の世界を息子と一緒に楽しんでいきたいなと思っています。

(2012年6月)

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