30代後半で「働くお母さん」の仲間入り。何もかも「初めて」の息子と一緒にいろいろな発見をさせてもらっています。20年以上住んでいるシアトルも、親子になるとまだまだおもしろいことがたくさん隠れているものですね。シアトルのお気に入りを息子に紹介しながら、「ここに自分の子供と来ることになるとは!」と、しみじみする日々です。
あけましておめでとうございます。
今年もこのエッセイをよろしくお願いします。
さて、3歳ともなると、生活のさまざまな面で「自分の好み」「自分の希望」というものを伝えるようになりますね。食事から服、おもちゃ、アクティビティ、歌など、あらゆることに、「~がいい」「~が好き」「~しようよ」「~して」「~はいやだ」「~は嫌い」「~の方がいい」と、ハッキリとした主張があります。
今日は牛乳じゃなくて豆乳がいい、オムレツに入っているズッキーニが好き、ディガーの描かれたシャツがいい、このソックスじゃなくてあっちのソックスにする、このジーンズは硬いからこっちのパンツがいい、今日は XX ちゃんと遊びたい、今日はクラスでペインティングしてくるね、帰ってきたらマミーと遊ぶの、これは僕のだから触らないで、おなかすいた、一緒に食べようね、抱っこしてほしいの、梨が食べたい、そこにすわって、本を読んで・・・。
大人ならどの服を着るか、誰と遊びたいかなんていちいち誰かに断らなくてもいいことも、3歳児だと伝えられなければ実現しなかったりします。それにしても、いろいろ考えて、感じて、それを次々と言葉にできるようになっていくもんですね。物の名前を覚えるならまだしも、自分の感情のような目に見えないものがどの言葉に該当するか理解するのはハードルが高いと思うのですが、なかなかやってくれます。
せっかく買って来た4歳用の新しいパジャマよりも、何度も洗濯してつんつるてんになっている2歳用のパジャマをいまだに着たがるのは、「これ、柔らかくて気持ちいいから」だそう。良かった、そんなに気に入るパジャマを買ってあげていたんだねえ。新しいパジャマについては、「これはね、ここがちょっと硬いから」と、おなかのところに縫い付けてある熊の刺繍みたいなものを指差して、”好きじゃない” 理由を教えてくれました。今度は一緒に新しいパジャマを買いに行こうね。
そして、こういった好みは歯磨きの時に私が歌ってあげる歌にまで及んできました。つい先日までは日本語の 『ドレミの歌』 を「ど~はドーナツのど~、れ~はレモンのれ~」と歌ってあげていたのに、先日、「英語がいい~」「英語で歌ってみて」と言われビックリ。でも、以前から息子と観たかったジュリー・アンドリュース主演の名作 『Sound of Music』 をクリスマス休暇の間に何度か観たので当然と言えば当然(予想してませんでしたけど)。えーと、歌詞は・・・うろ覚えなのでケータイで検索、検索・・・。
Let’s start at the very beginning
A very good place to start
When you read you begin with A-B-C
When you sing you begin with do-re-mi
Do-re-mi, do-re-mi
The first three notes just happen to be
Do-re-mi, do-re-mi
Doe, a deer, a female deer
Ray, a drop of golden sun
Me, a name I call myself
Far, a long, long way to run
Sew, a needle pulling thread
La, a note to follow Sew
Tea, a drink with jam and bread
That will bring us back to Do (oh-oh-oh)
…
歌い終わると、息子が拍手しながら、
「マミー、上手に歌えたね!」
あ、ありがとう。なにかに合格したような気分で、照れます。
後で知りましたが、日本語の 『ドレミの歌』 の歌詞は歌っているペギー葉山さんの作詞なんですね。私は日本語の歌詞より英語の歌詞のほうが楽しくて好きですが、息子と一緒に歌えるようになるのはいつかな?
(2014年1月)