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第2回 成長のスピード

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30代後半で「働くお母さん」の仲間入り。何もかも「初めて」の息子と一緒にいろいろな発見をさせてもらっています。20年以上住んでいるシアトルも、親子になるとまだまだおもしろいことがたくさん隠れているものですね。シアトルのお気に入りを息子に紹介しながら、「ここに自分の子供と来ることになるとは!」と、しみじみする日々です。

シアトル子育て日和

黄疸(jaundice)の治療用のベッド。かかりつけの小児科医から黄疸治療を専門とするチームに連絡が行き、治るまで看護師が毎日自宅まで来て採血をした。

先日、夫の従妹が出産した男の子を見に行ってきました。生後1ヶ月の彼は「新生児」そのもので、目はほとんど開いてなくて、小さくてしわしわで柔らかく、取り扱い注意という感じ。手足の動きも緩慢で、ほとんどずっと寝たまま。「うちのもあんな感じだったかなあ」と、帰宅してから生後1ヶ月の頃の写真をチェック。うーん、確かにそんな感じだったようですが・・・。

先月掲載となった第1回のコラムでは妊娠と出産について書きましたが、この第2回を書いている時点で息子は既に9ヶ月半。息子より数ヶ月前に生まれた赤ちゃんをプレイデートやプレイグループで観察しては、「次はあれだな」「その次はこれか」なんて考えたりするが、本当にそれが次々と現実になっていくのはおもしろいですね。首がすわって、寝返りしたと喜んでいたら、お尻を高くあげたスタイルのハイハイを始めて、ふと見るとつかまり立ちをし、あれよあれよと言う間に伝い歩きもするようになっていきます。さらに、そういったメジャーな節目の間には、毎日見ているからこそわかる小さい、しかし大切な節目があったりして、「いつの間に!?」「こんなこと、昨日はできてなかったよね?」と驚かされてばかり。

シアトル子育て日和

生後10日目の写真撮影。新生児らしく体が丸まったままなのが、とても貴重。

今では2階へ上がる時は自分で階段を上りたがります。ついこの間までは数段上って終わりだったのに、ある日突然、両手を上の段につき、足を片方ずつ引き上げながら、2階まで上りきりました。2階に到着すると満面の笑顔で振り返るのは、私が後ろに控えていることをちゃんとわかっているから。何のために私が自分の後ろにいるのかは、まだわかっていないでしょうが(笑)。

シアトル子育て日和

1週間検診。まったく泣かなかった。

そして、本のページをめくり、ギターの弦を指でなでて「ぼろろ~ん♪」と音を響かせ、ドア・ストッパーをどけてドアを開くなど、教えていないことも観察を通して次々とものにしていくんですね。その吸収力のすごさに、「ドアを足で閉めたりするのはやめよう」「おなかがすいてイライラした時に夫に八つ当たりするのはやめよう」と、自分の悪癖を一つ一つ直していくはめになります(なかなか直りませんが)。

シアトル子育て日和

今日も椅子を押す息子。

息子が特に今ハマッているのは、椅子を押すこと。ひまさえあれば(と言うのも変ですが)、ダイニングの椅子を押して歩いて、壁や棚にぶつかって止まったところで放置していきます。自分の車輪付きハイチェアも例外ではないので、椅子にすわって食事をしたい時は、あちこちに押されて放置されている椅子を集めてこないといけません。こっちにとっては手間ですが、本人はどうもこれをやらなくては落ち着かないらしく、外出から戻ると椅子を押しに行ってしまいます。

さて、そんなふうに動くのが好きな息子ですが、抱っこも大好き。私は息子を抱っこするのが好きなので嬉しいですが、息子の手足や背中、肩などを鍛えようと、家では「かくれんぼ」をしながら移動するというのを仕込んでみました。ついちょっと前までは私が視界にいないと呆然としたり不安になって泣いたりしていましたが、今では「そこにいるの、知ってるよ」とばかりに、キャキャキャと興奮して叫びながらハイハイで追いかけてきます。既に部屋やドア、曲がり角の位置も把握しているようで、こちらを見つけるのが楽しくてたまらないみたいですね。

そんな息子を見ていると、たくさんの人から言われたこの言葉を思い出します。

“They grow so fast. Enjoy every minute of your baby.”
「すぐ大きくなるよ。赤ちゃんの時をじっくり楽しんで」

こうしてハイハイで追いかけてきてくれる日々もそう長く続かないはず。今のうちにじっくりと楽しんでおきたいと思います。

(2011年10月)

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