30代後半で「働くお母さん」の仲間入り。何もかも「初めて」の息子と一緒にいろいろな発見をさせてもらっています。20年以上住んでいるシアトルも、親子になるとまだまだおもしろいことがたくさん隠れているものですね。シアトルのお気に入りを息子に紹介しながら、「ここに自分の子供と来ることになるとは!」と、しみじみする日々です。
オムツ。ワイプ。ご飯系の離乳食。赤ちゃん用のスナック。スプーン。ストローつきのコップ入りの牛乳。シッピー・カップ入りの水。洋服や靴下などの予備。タオル数枚。ティッシュ。麺棒。絆創膏。ローション。オムツ交換の時に下に敷くマット。使用済みオムツを入れる袋。歯磨きの代わりに歯を拭くワイプ。おもちゃ。絵本。ティーサー。ジャケット。帽子。手の消毒液。
先日1歳になった息子との外出は、これだけ用意していればたいていのことには問題なく対応できるかと思います。赤ちゃん連れになるといきなり荷物が多くなるというのはこういうことなんですね。
オムツなどを入れて持ち運ぶバッグはダイパー・バッグ(diaper bag)と言いますが、私はもともと女性的な柄や色の持ち物をあまり持ってませんし、夫が持ってもおかしくないものをと、男女兼用とも言えそうな 『Skip Hop』 社製のものを選んでみました(日本ではこれを「マザーズバッグ」とか言うそうですが、そのあたりからどうも子育ての責任が母親に偏りがちな気がします)。とにかく何がどうなっていれば使い勝手がいいのか最初はわかりませんでしたが、オンラインで商品紹介ビデオなどを見て決定。使っているうちにどうしたら自分と赤ちゃんにとって使い勝手がいいか考えて、ポケットの使い方など工夫するようになり、1年たった今でも使い勝手がいいままです。
特にこのバッグはショルダー部分が調節できて、バッグの幅が分厚くなりにくいので、ストローラーにもかけられるし、肩から斜めがけも OK。荷物が多い時に活躍してくれます。
でも、子供の成長に従って、外出時のあれこれもいろいろ変わっていくんですね。生まれてからしばらくはカーシートに入れたまま運ぶわけですが、その時はダイパー・バッグの斜めがけが役立ちました。そして約半年後にコンバティブルのカーシートになり、赤ちゃんを直接抱っこして車から出し入れするようになると、ダイパー・バッグには離乳食やスナックが加わって、小さなクーラーバッグに入れた牛乳や水も欠かせなくなります。最初の頃は必須だったビブ(よだれかけ)は今はほとんどいりませんが、新しい歯が生えてきたらまた必要な時も。絵本は我が家の場合は遠出の時だけ。季節によって着替えも帽子も違いますよね。夏だったら日焼け止めも携帯していましたが、冬の今は出かける時に塗るだけになってます。
私が子供と出かける前にすることの筆頭は、オムツの状態チェック。「問題なし!」と、息子をガレージの車まで抱っこで運んでカーシートに入れ、ストラップし、おもちゃを渡すなどして、いざ出発!・・・でも、車を動かし始めて、自分がトイレに行きたかったことを思い出したり、靴を履き間違えていたりで、ガックリすることも。そうなると、車をガレージに戻して、「お母さん、トイレに行ってすぐ戻るね!」とか声をかけておいて、速攻でトイレに行き、息子が騒ぎ出す前に車に戻るということをやってのけないといけなくなって、なんだか出かける前に疲れたりすることもあります。
車の中には、ベビーキャリア(我が家の場合は 『Ergo Baby』)をいちおう入れてはいますが、歩きたがるようになってからはあまり出番がないのが残念。でも、歩けないほど疲れた時や、長い距離を歩くと思われる時のために、ワンステップで折りたためる軽量のストローラーも積んでいます。公園などに行く時は、重くても車輪が大きくて安定しているジョガーを。そして、芝生などに敷くシート、予備のジャケット、毛布など。車内でオムツを替える時用に、オムツやワイプも予備のものを用意しています。
ちなみに、育児が始まってから買ったもので最高に良かったと思えるのは、日本車のバン!それまでは4ドアのセダンに乗っていましたが、体を前かがみにして赤ちゃんの入った重いカーシートを出し入れしたり、オムツ交換を車でやらないといけない時にスペースが狭かったりすることなどがだんだん苦になってきてバンの購入となりました。でも、購入する前に、「バンを買おうと思ってるんだけど」と周囲に言ってみたところ、経験者でない人たちからはなぜか「サッカーママになるつもり?」と言われ(経験者からこうは言われず)、一部の先輩お母さんたちには「バンは格好悪い」「SUV でいい」「すぐに自分で歩いて出入りするようになりますから、それまでの辛抱」などと言われたり、「必要なし!」と即答されたりして悩んでしまいました。挙句の果てには「昔はそんなものがなくても子育てしていた」なんて言われたりして、「昔って、いったいどこまでさかのぼるのかな」と考えさせられたことも。
結局、親しい人たちに「自分のニーズは自分しかわからない。自分が楽になるんだったら、それだけで十分理由になる。買ったらいいよ。バンだとスペースがあるから、おむつ交換が楽よねー。授乳も楽になるし」などと言われたのが、気持ちをふんわりと楽にしてくれました。誰しもつい「それはどうのこうの」と意見を言ってしまうこともあるでしょうが、このバンの件は、人のニーズやシチュエーションはそれぞれであること、そして自分の意見をすぐに言う前に、なぜ相手がそう考えているかも聞いて、ちゃんと会話をするように気をつけなくてはと考えるいいきっかけになりました。大人にも子供にもそれを心がけていきたいですね。
(2012年2月)