アメリカの小学校から高校までの時間割と授業科目はどうなっているのでしょう?ここでは、ワシントン州の通常カリキュラムを提供する学校の一般的な例をご紹介します。
小学生
多くの小学校では1時間目、2時間目という概念はありません。休憩時間も通常ランチ休憩以外には午前か午後に一回程度です。
Reading(読み)、Writing(書き)、Math(算数)、Science(理科)、Social Studies(社会)を総称して Core Subjects と呼び、これらは通常担任の先生が教えます。
このうち、Reading、Writing、Math は基本的には毎日授業があり、Science(理科)と Social Studies(社会)に関しては、学年に応じてその頻度を変えたり、教材の都合で習う順番が変わったりします。
Reading の授業では子供たちのレベルに応じた授業ができるよう、少人数のレベル別グループに分けて違う課題を与えることもしばしばあります。
また、さらにサポートが必要な児童には教室から引き抜いて、特別レッスンを提供することもあります。
専門科目の先生が担当する PE(体育)、Music(音楽)、Art(図工)、Library(図書室)の曜日と時間は固定されますが、各科目週に1回または学期ごとに科目を変えるなど、頻度と科目数は学区や学年によって違いがあります。例えば、ベルビュー学区では5年生全員がバンド(吹奏楽)かオーケストラを必須で履修しますが、多くの学区では希望者のみが放課後または朝に School Acitivity(スクールアクティビティ)として、オーケストラまたはバンドを選ぶことができます。
中高生
中学校からは生徒それぞれに個別の時間割が組まれ、生徒自身が自分の時間割にある授業が行われている教室に移動して授業を受けます。
このシステムのおかげで、生徒それぞれのレベルに合わせた(Regular や Honor、または Regular や AP/IB など)クラスを受講したり、豊富な選択科目から好きな科目を希望することが可能になっています。
時間割は、曜日毎ではなく、基本は1種類しかありません。標準的な時間割は6時間または7時間の設定ですが、これに加えて、高校では0時限目や7、8時限目をオプションで組める学区などもあります。
一部の中高ではブロック・スケジュールというシステムを取り入れています。例えば、木曜は1、3、5、7時間目の授業を、水曜は2、4、6時間目の授業を90分で行っている学校もあります。
音楽や美術系、コンピュータ系の選択科目は、日本とは比べ物にならないほど種類が豊富な上、外国語も全高校で最低でも2言語、多くの学校では3言語の中から選択できます。これらの選択科目はすべて新学期の約半年前に希望リストを提出し、それに基づいて各自の時間割が作成されます。
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