アメリカで出産する場合、病院、バース・センター、家庭などから選ぶことができます。
病院
- 大学病院: 設備が整っており、専門医も常時待機しています。非常時にも早急な対応が期待できます。
- 総合病院: 設備が整っており、専門医も常時待機しています。非常時にも早急な対応が期待できます。
- 個人病院: 規模が小さいため、常に麻酔医や小児医がいるわけではありません。非常時の対応に時間がかかるおそれがあります。
最近はほとんどの病院で、シングル・ルーム・マタニティ・ケア(Single-room Maternity Care) というシステムを取り入れています。これは、LDRP(Labor-Delivery-Recovery-Postpartum) と呼ばれる部屋で、陣痛から分娩、回復までを一貫して行うシステムのことです。この部屋はホテルのように装飾が施され、トイレ/バス、ロックチェア、テレビ、ビデオ、ジャグジ、家族用の寝具なども揃っています。
出産後のケアの一環で、ポストパータム・フォローアップ・プログラム(Postpartum Follow Up Program)と呼ばれるものがあります。これは、産後約1週間以内に乳児や自分の体について質問をするためのものです。
母乳教育に熱心な病院では、母乳育児のクラスを提供しているところもあります。他にも、子育てのクラスや、エクササイズのクラスなど、さまざまなサービスがありますが、これはオプションである場合が多いので、1クラスの価格が設定されています。無料のクラスはあまり見かけません。
病院で出産する人は、出産という大仕事を安心して行うために、事前に出産施設の見学ツアーを利用しましょう。ツアーに参加するのは、出産を控えた妊婦とその配偶者や家族など。友達も参加することができます。たいてい、妊婦が泊まる部屋から見学がスタート。アメリカではほとんどの場合が個室で、妊婦が必要とするものはたいてい揃っています。たとえば、電話やテレビはもちろん、バスルームも各部屋に設置されており、好きな時にシャワーを浴びることができます。分娩室もチェックしましょう。設備は病院によってさまざまですが、お産が楽にできるような心配りがなされています。
バース・センター
病院とは違い普通の一般家庭のような造りで、主に助産婦 (Licensed midwife)が順調な妊婦のお産を取り扱っています。家庭的な雰囲気の中で出産に望むことができるのが利点。「妊婦の意見をできるだけ取り入れる」という姿勢が基本で、規則の多い病院に比べ自由がききます。
中には、麻酔を一切使わずに自然分娩を行うところ、水中分娩(Water Birth)を取り扱うところなどもあります
自宅出産
自宅出産を取り扱うのは、主に助産婦です。順調なお産であれば助産婦だけで問題はありません。非常事態が発生した場合は、通常最寄りの病院か、提携している病院に行くことになります。