執筆者:真知子・フォート
2010年にワシントン州立大学のエクステンション・プログラムでマスターガーデナーの資格を取得して以来、コミュニティ・ガーデンや園芸相談、コミュニティガーデンの世話などボランティア活動を続けています。自宅のスタジオではイケバナ教室を開講中。初級クラスはオンラインでも受講できます。お問い合わせは machikofa@gmail.com まで。
草月指導者連盟会員、草月シアトル支部ボードメンバー、インターナショナルイケバナシアトル支部ボードメンバー
新型コロナウイルスの感染拡大をよそに、今年もまた、4月初旬にアスパラガスが元気に出てきました!
アスパラガスは数少ない多年草の野菜です。冷涼な気候に適していて、一つの株で10年以上は収穫でき、ビタミンA、B1、B2、C、E や葉酸を含む代表的な緑黄色野菜でもあり、新陳代謝を高めてくれます。育てるのに手間はかかりませんが、茎が細くなってきたり、収穫量が少なくなってきたりすると、そろそろ株分けが必要。晩秋に茎葉を切って除いてから分けましょう。
我が家のアスパラガスは、7~8年目前の2月頃か、マスター・ガーデナー勉強会で話題に出たので興味がわき、帰りに Farmers Corp に寄って、アスパラガスの苗、少なくとも6株ほどを買ったのが始まりでした。
まず、日当たりが良く、他の野菜の邪魔にならない場所を選びます。土をよく耕し、コンポスト(堆肥)とオーガニック肥料(10-10-10)を混ぜて、植え床を作り、2列にアスパラガスの苗を植えこみました。2年目からたくさん収穫できるようになり、今に至っています。
アスパラガスは5月に入ると固くなって終わり、緑の茎葉がどんどん伸びて、私の背丈5フィート以上になります。秋に緑の茎葉が黄色に変わり、晩秋にはその茎葉を根元から切り取り、周りに冬越しの肥料と堆肥を与え、藁のマルチングを施します。冬を越して、アスパラガスの頭がチラッと見え始めたら、マルチングを取り除き、肥料と堆肥をたっぷりかけてやります。「肥料を毎月与える」という資料もありますが、我が家の場合は年2回で十分育っています。雑草が出てくると病害の元になるので、こまめに除草しましょう。我が家のアスパラガスが病気にかかったことがないのは、堆肥と除草のお陰と思います。
アスパラガスの苗は、園芸専門店や農業専門店で、1月頃から3月頃まで販売されます。ほとんどの野菜は一年草で、1年毎に種や苗を植えて世話してと手間のいる作業ですが、アスパラガスは多年草で10年単位、ほとんど手がかからず健気で、大好きな野菜です!
先週末、夫が今シーズンの初物を収穫して用意してくれた夕食がこちら。
もちろん、ハイライトはアスパラガス。柔らかいので、市販のもののように茹でる必要なく、そのまま適当にスライスし、少々のオリーブオイルと塩でさっと炒めるだけ。旬の旨味が口中に広がります。サイドディッシュは、オーブンで焼いたメカジキ(Sward fish)とサツマイモ(sweet potato)と健康的。
たくさんのレストランが休業したりしている今、夫が時々作ってくれる夕食はありがたく、楽しいです。
先日、やっと夏野菜の仕込みの作業を終え、ほっと一息つきました。
今夜の夕食は、二度目の収穫のアスパラガスをハムで巻いたものに、ホワイトソース、スイスチーズとパルメザンチーズをかけたオーブン焼き。柔らかいので茹でることなく、そのままでと手間がいらず。我が家の定番です。
Happy Growing!
掲載:2020年4月