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第33回 落ち葉の効用

落ち葉の効用

庭の落ち葉

執筆者:真知子・フォート
2010年にワシントン州立大学のエクステンション・プログラムでマスター・ガーデナーの資格を取得。園芸相談、コミュニティガーデンの世話などボランティア活動を続けています。マスターガーデナーの資格を取得して以来、コミュニティ・ガーデンや園芸相談、コミュニティガーデンの世話などボランティア活動を続けています。また、2021年7月から自宅の庭で生け花教室を開講しています。お問い合わせは machikofa@gmail.com まで。

草月指導者連盟会員、草月シアトル支部ボードメンバー、インターナショナルイケバナシアトル支部ボードメンバー

みなさんはもう庭の冬支度はお済みですか?我が家ではハラハラと散る紅葉を鑑賞してウットリする間もなく、先日の強雨風で庭の落葉樹の大半はほとんど葉が落ちてしまい、ちょっとがっかり。毎年のことながら、庭中落ち葉だらけで、その量に気が遠くなりそう!でも、落ち葉堆肥は自然界に存在する有機物を微生物が分解してできた、代表的な有機質肥料の一つ。自然の栄養がいっぱいなので、ぜひこれを利用して庭の冬支度をしてみてください。

花壇や野菜畑に

我が家では、庭を走るいくつもの小道は歩きやすいように落ち葉を除き、後は、防寒と雑草予防のため、花壇や野菜畑を落ち葉で覆います。自然環境を守れる上、費用がかからず、手軽にできて、自然の理にかなっていいことばかり。

落ち葉をかぶせた花壇

春に咲く球根(クロッカス、水仙、チューリップなど)を植えたところの落ち葉は2月中頃から取り除き、花壇を眠りから起こし成長を促します。

秋の草月流シアトル支部展示会での
展示作品。落ち葉を使って
ライフサイクルを表現。

4月下旬頃には宿根草や多年草の新芽の成長妨げにならぬよう、落ち葉は花壇の後ろのほうに追いやったり、コンポストビンへ。そして、植物たちに有機肥料とコンポストを与えれば、そのシーズンはOKです。家庭の生ゴミから作る手作り肥料もポピュラーですね。

庭の冬支度については第26回「シアトルの庭の冬支度」でもご紹介していますので、ご参考になさってください。

先日、今年初めての霜が降り、底冷えしてびっくり。そう言えば、一週間前ぐらいからシベリアやカナダから渡り鳥の集団が飛んできて、近くの農場のとうもろこしの収穫が終わった広大な畑に、残ったコーンを食べに集まっていました。すごい鳴き声も、毎冬の賑やかな行事です。

ダリア

早く庭の冬支度を終えなくちゃと、まずはダリアのお世話をしました。我が家のダリアは昨年植え替えたばかりで、今年は満開。なので、まだ球根を掘り起こさずとも良しと判断し、茎を地上近くで切り、その切り口に雨水が入り込んで根腐れしないよう、いっぱいの落ち葉でカバーしました。枯れて終わった宿根草、多年草たちも、同じように処理しています。

ところで、ダリアは何年も掘り起こさないと花が小さくなり、根腐れしたり、ダメになるので、霜が降る前、11月中旬までには球根を掘り起こし、土を洗い流しエアドライします。一本のダリアから10~15個ぐらいの球根ができますが、球根と元の幹がつながっている部分(お芋のようなのがたくさんぶら下がったのが球根です)の発芽点を見極め、分球作業をします。分けた球根は新聞紙に包み、ピートモスや木屑などを入れたボール箱に入れてガレージに保管しましょう。ダリアは種類が多いので必ず名札を付けておくこと。4月頃に庭に植えてやれば、夏に開花し、晩秋まで咲き続けます。植え込む際には、必ず、穴の底にボーンミールを。大き目の華やかな花が咲きますよ!

もうすぐ感謝祭ですね。そして、クリスマス、ニューイヤーと、ホリデー期間は庭もお休み、ガーデナーも休憩です。暖かい室内で過ごすことが多くなり、ホリデーデコレーションをデザインし作って飾ったり、新レシピに挑戦したり、家族、親戚、友達と集まってワイワイガヤガヤと楽しい時でもあります。

あっという間の2018年だったような気がするのは、年を重ねたということでしょうか。皆さんも風邪など引かぬようにして、ホリデー・シーズンを楽しんで下さいね。

Happy Gardening!

掲載:2018年11月



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