米国本土で日本に一番近い都市シアトル。南樺太とほぼ同じ緯度にありますが、氷河期に形成されたフィヨルド地形や近海を流れる暖流のおかげで、夏は基本的に過ごしやすく、冬は寒いものの雪は珍しい、穏やかな気候に恵まれています。
中心部は、ピュージェット湾とレイク・ワシントンに挟まれた起伏の大きな土地にあり、西にはオリンピック山脈、東にカスケード山脈が見えます。
シアトルの平均気温
シアトルの平均最高/最低気温は次の通りです。最も暑い月は8月、最も寒い月は12月となっています。
シアトルの平均最高/最低気温(F: 華氏 C: 摂氏) | |||||
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1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 |
48F/37F | 50F/37F | 54F/40F | 59F/44F | 66F/50F | 71F/54F |
9C/3C | 10C/3C | 12C/4C | 15C/7C | 19C/10C | 22C/12C |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
77F/58F | 77F/59F | 71F/54F | 61F/47F | 53F/41F | 47F/37F |
25C/14C | 25C/15C | 22C/12C | 16C/8C | 12C/5C | 8C/3C |
肌寒い日も多い春
シアトルの春は曇りの日が多く、冬ほどではないものの、寒い日も多いです。ジャケットは欠かせません。昼間に気温が上がっても朝晩は寒くなるので、重ね着がおすすめです。
過ごしやすく、快適な夏
シアトルの夏は「シアトルの夏は、独立記念日が終わってから始まる」と言われるほど短く、本格的な夏は7月から8月にかけての2ヶ月ぐらいです。でも、晴れの日が続き、日照時間は夏至には約16時間にもなります。平均気温は華氏75度(摂氏24度前後)で、快晴が続き、湿度が低く、過ごしやすい日が多くなります。最も乾燥する月は7月で、平均降水量はわずか15mm(0.6インチ)しかありません。シアトルに梅雨はありません。短期間の観光で美しいシアトルと自然を満喫したい場合に「7月から9月がおすすめ」と言われることには、そんな理由があります。
でも、シアトルでも気温が上昇する日が増えています。2021年6月末には前例のなかった100℉(37.8℃)以上の気温を3日間にわたり記録しました。
6月26日(土):102℉(38.9℃)
6月27日(日):104℉(40℃)
6月28日(月):108℉(42.2℃)
2019年の国勢調査で、シアトル地域(キング郡、ピアス郡、スノホミッシュ郡)の住宅のAC設置率は44%で、4年間で10%以上増えたことがわかりました。その後の2021年の調査で、設置率は53%と、わずか2年で9ポイント上昇したことがわかりました。
雨が降り始める秋
9月に入ると、一気に秋らしくなり、曇りや雨の日が増えていきます。ワシントン州西部は常緑樹が多いですが、葉が紅葉する紅葉樹もあり、きれいな紅葉が楽しめます。雨の日は「傘をさしているのは、地元民じゃない証拠」と言われますが、個人の好みで判断するのがベストです。
最も降水量が多いのは11月、12月、1月で、特に11月が最も多く、平均160mm(6.3インチ)の雨が降ります。暴風雨に見舞われることもありますが、後述のシアトルと東京の降水量の比較でわかるように大雨はシアトルでは珍しいです。
雪が積もるのは珍しい冬
冬も雨や曇りが多い季節です。10月に入ると、一日あたり数分単位で日が短くなっていくのを実感するようになり、シアトルの地元民が “The Big Dark” と呼ぶ、日照時間の短い時期に入ります。典型的な真冬の一日は、日の出が午前8時ごろ、日の入りが午後4時ごろ。まだ暗い時間に起きて通勤・通学し、すでに暗くなってから帰宅する日が多くなりますが、晴れると西のオリンピック半島にあるオリンピック山脈も見えて、大自然が身近にあることが感じられます。
最も降水量が多いのは11月、12月、1月で、特に11月が最も多く、平均160mm(6.3インチ)の雨が降ります。帽子、手袋、ヒートテックなどの防寒下着、タイツ、ブーツなど防寒対策が必要です。
シアトルの都市部で雪が降ることは珍しく、氷点下を下回る日は年間平均で約2週間しかありません。積雪地帯から来た人は「これしきの雪で」と笑ってしまうようですが、そもそも雪が珍しく、坂が多い地形もあって、少しでも雪が降ると道路を走るバスや車に影響が出てしまいます。
シアトルの都市部からなら、車で1時間〜1時間半でカスケード山脈のスキー場に到着できます。詳細は以下の記事でご覧ください。