ワシントン州では、家庭での言語が英語以外である生徒が転入・入学する際は州指定のテスト(ELPA21の簡易版)を受けることになっており、この結果によってサポート内容が決定されます。
ELL を完全に卒業するには、毎年2-3月に実施される ELPA21のテストで読み書き・会話・リスニングの4分野すべてにおいて合格点に達することが必要とされています。
従来 ESL と呼ばれていた英語習得のためのプログラムは、多くの小中高において ELL(English Language Learners)と名称が変更されています。各学区の公式サイトには ELL のページが必ずあります。
ELL サポート 小学生の場合
現在、シアトル学区以外の多くの学区では、ELL専用の学校やクラスを設けずに、一日の大半を通常のクラス内で授業を受けることで英語習得を促しています。ELLの先生による特別なレッスンは、多くても一日に20分程度が一般的です。
一方、シアトル学区では英語初心者の児童生徒に対してはBilingual Orientation Centersに指定されている学校で専用のプログラムを提供しています。また、日本語が母国語の場合は、受け入れ枠があればELL専用プログラムではなく、Japanese Immersion の学校に受け入れてもらえる場合もあります。
ELL サポート 中高生の場合
中高では学区によって授業時間数が6~7時間となっています。そのため、ELL 授業数にも違いが生じることもありますが、基本的には Language Arts または English の時間が、ELL 用の授業となります。それ以外の数学、理科、社会、選択科目はすべて通常の授業を受けることとなります。
一日に2時間 ELL 用の授業が提供される場合には、一つは学年レベルのテキストを用いてレベルの違う同学年の ELL 生徒だけで構成されたクラスで学年相当の授業を受け、もう一つのクラスでは、学年にかかわらず英語レベルによって構成されたクラスで Academic Language を重点的に学びます。ただし、ELL の生徒が少なすぎる場合は、一般のサポートクラスに統合されてしまうなど、必ずしもルール通りにプログラムが提供されない場合もあるようです。
情報提供:ベルJ教育コンサルティング
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