執筆者：真知子・フォート
2010年にワシントン州立大学のエクステンション・プログラムでマスター・ガーデナーの資格を取得。園芸相談、コミュニティガーデンの世話などボランティア活動を続けています。マスターガーデナーの資格を取得して以来、コミュニティ・ガーデンや園芸相談、コミュニティガーデンの世話などボランティア活動を続けています。また、2021年7月から自宅の庭で生け花教室を開講しています。お問い合わせは machikofa@gmail.com まで。
草月指導者連盟会員、草月シアトル支部ボードメンバー、インターナショナルイケバナシアトル支部ボードメンバー
今年は春から急に暑くなったり、ちょっと肌寒かったりと、変な天候が続いていますが、4月初旬とは思えない晴天の暖かな日、同じマスター・ガーデナーである友人宅でのランチ後に案内していただいた庭園で、真っ先に目に入ったのはクラマチスでした。
クレマチスモンタナ種（Clematis Montana）
澄んだ青い空を背景に、ガーデン・アーチ（Garden Arch）一杯にあふれるように咲くピンク色の小花々の可憐で見事なこと！これはクレマチスモンタナ種（Clematis Montana）と呼ばれるものです。我が家の庭にもアーチを入れて、クラマチスを植えて飾ろうという熱い思いが湧いてきました！
クラマチスは3つのグループに分けられています。
グループ1 － 春咲き品種
グループ2 － 咲きを繰り返す品種
グループ3 － 夏か秋に咲く品種
当地に移ってきたばかりの頃、初めてで何も知らないのに、つい店先に出ていた綺麗なクラマチスに手が出て庭に植えたもののうまくいかず、それ以来、クラマチスは苦手に思っていました。ところが、3年前に半日蔭の多いうちの庭でも大丈夫という Clematis ‘Kiviruut’ を庭に植えてからは、鮮やかな紫がかった濃赤色の中型の花が次から次へと咲いて、クラマチスに対するネガティブな考えはすっかり消えました。このクラマチスはグループ3で、今春は暑い日もあったので早く咲き始め、今も咲き続けています。晩冬には地上近くまで剪定し、春の成長を促す必要があります。
Clematis ‘Kiviruut’
早速、我が家のカントリー・ガーデンに似合うアーチを探しだし、取り付けました。庭へ招くエントリー・ゲートがはっきりして大満足したところで、半日蔭に位置するアーチに合うクラマチスの捜索を開始し、www.greatplantpicks.org で、クレマチス・アーマンデイ（Clematis Armandi ‘Snowdrift’）を見つけました。
クレマチスアーマンデイスノウドリフトは、グループ1で、冬下旬から早春に白い甘い香りの小花を咲かせ、花後も常緑種なので一年中楽しめます。さらに、原種系クレマチスで寒さに強く、特に病気もなく、ウサギ、ナメクジ、カタツムリの害虫被害もなく、蜂、蝶々、ハミングバードを呼びます。25フィートに成長するそうで、アーチ傍に植えた今は若芽がどんどん伸びてきていて、来早春が楽しみ！
ところで、このサイトは2000年にノース・シアトルにあるエリザベス・ミラー・ガーデンの教育の一環でできた、パシフィック・ノースウエストに合うと推薦された9百種に及ぶ植物のリストです。ぜひ、皆さんの造園の参考にして下さい。ミラー・ガーデンは、園芸好きに人気の素晴らしい植物園です！園内ツアーはグループ予約制のみで1～2年待ちが常。そこで見たコンテイナーのクレマチス・ダイアマンテア（Clematis Diamantia）は、花弁が6インチと大きく、まるでクレマチスの女王！グループ2で、切り花にぴったり。
クレマチス・ダイアマンテア（Clematis Diamantia）
他に、今、マリーズビル市にあるマスター・ガーデナー・デモンストレーションガー・デン（Jennings Garden）で咲いているクレマチスをご紹介します。
クレマチス・カロライン（Clematis ‘Caroline’）
クレマチス・カロライン（Clematis ‘Caroline’）：淡いピンク色にピンク縁取りの中型の花、半日蔭を好む。
クラマチス・レクタパプリア（Clematis recta ‘Purpurea’）：クリーム色の星のような小花で、強い香水の匂りで日当たりを好む。
この2種はグループ3で、フェンス、アーチ、トラリスに向くそう。
また、クラマチス・ピル（Clematis ‘Pillu’）は淡いピンクに濃いピンクのストライプの中型の花で、日当たりでも半日蔭でも OK。グループ2で、コンテナやパティオに向く。
お試しあれ！
Happy Gardening!!
掲載：2016年6月