執筆者:真知子・フォート
2010年にワシントン州立大学のエクステンション・プログラムでマスター・ガーデナーの資格を取得。園芸相談、コミュニティガーデンの世話などボランティア活動を続けています。マスターガーデナーの資格を取得して以来、コミュニティ・ガーデンや園芸相談、コミュニティガーデンの世話などボランティア活動を続けています。また、2021年7月から自宅の庭で生け花教室を開講しています。お問い合わせは machikofa@gmail.com まで。
草月指導者連盟会員、草月シアトル支部ボードメンバー、インターナショナルイケバナシアトル支部ボードメンバー
いつの間にか今年もクリスマスが近くなり、町はクリスマス一色。クリスマスのデコレーション、ショッピング、グリーティングカード書きに追われて忙しい!遅く始めたものの、ほとんどオンラインショッピングで済ませたので、もう80%は終わりました。オンラインだと簡単に速く出来て楽ですね!
米国北西部の冬は雨が多く、冷え込み、時折、強風嵐に雪嵐と荒れまくり、室内で過ごすことが多くなりますね。ガーデナーにとっては唯一、時間がある時で、赤々と燃える暖炉の前でリラックスしている愛犬ブライアンの傍で、この一年間酷使してきた園芸道具たちの垢を綺麗に除いて磨いたり、来年の新たな花壇のランドスケーピング・マップを作成したりして楽しく過ごしています。
また、毎年、玄関に飾るリース(Wreath)や、クリスマスのディナー・テーブルのセンターピースも作ります。お店で買えば簡単で楽ですが、自分で作っても簡単で手軽に出来て楽しいもの。廃物の利用もでき、良いことづくめです。
今回はそのお話をしましょう。
リースの作り方
まず、リース。基盤になるのは、乾燥したツタで作った丸い輪。秋に剪定してガレージに保管していた藤のツタを使いました。飾りは、庭で見つけ保管していた大小の松ぼっくり、ドングリ、乾燥したコケなどの自然材料。これだけではちょっと地味なので、いらなくなったクリスマス・オーナメントやリボンなどを使って派手に演出してみました。
ホット・グルーガン(Hot Glue Gun)も便利です。電源を入れ、グルーステック(Glue Stick)を入れて押すと、すぐに透明のホットグルーが出てくるので、指を火傷をしないよう気を付けながら、大きなものからくっつけていきます。自分の好きなように配置し、その間に小さなものをくっつけると、まとまりが良くなります。(ご自宅に材料や道具がない場合は、Michael’s などのクラフト・ストアで全て手に入ります。)後で飾りが落ちてこないよう、ホットグルーをたっぷりつけて仕上げて下さい。自分の好きな所に飾れば、気分があがること間違いなし!
センターピースの作り方
クリスマスらしい低めの花器を用意しましょう。オアシス(Oasis Wet Floral Form Block)には、水分を吸い込む種と乾燥した種の2種類があるので、吸水のを選んでください。その1ブロックをたっぷりの水に浸して水分を吸い込ませたら、花器の口の大きさにナイフで切って、花器の中に入れます。クリスマスらしく、ホーリー(Holly、日本語ではセイヨウヒイラギ)やポインセチア(Poinsettia)で骨格を作るようにし、花類やクリスマスの飾り物などをバランスよくいけて、出来上がり。テーブルの真ん中に飾るので、会話の邪魔にならぬよう、相手が見えるよう、小振りに仕上げることと、どの方向から眺めてもバランス良いようにすることが大切です。
出来上がったばかりのリースを飾ろうと、庭に出て玄関のドアに向かって歩いていると、この冬も美しく咲き始めたクリスマスローズのそばに、何と原種シクラメン(Hardy Cyclamen)の小さくて可愛い、ハート型のような葉が出てきているではありませんか。消滅したと思っていたのに!普通のシクラメンは寒さに弱く、庭植えには向きませんが、原種は強いと知り、2、3年前にシアトル・フラワー・ショーで買ったものを落葉樹の下の半日蔭という条件に合う場所に植えたのに、すっかり忘れていました。原種は花が咲くまでに3年ぐらいかかるそうですから、来年が楽しみ。
メリー・クリスマス!
2016年も Happy Gardening!
植物に元気をもらって楽しみましょう!
掲載:2015年12月