シアトル市の東約25キロのところにあるイサクア市は、山を切り開いて開発された街です。
たくさんのハイキング道の起点にあたることから "Trailhead City" とも呼ばれ、周辺のクーガー・マウンテンやスクイーク・マウンテン、タイガー・マウンテン、グランド・リッジの山々は、"Issaquah Alps" という愛称で親しまれています。
イサクア市の開発が始まったのは、1860年ごろ。L・B・アンドリューズ氏が Squak River 沿いで石炭を発見したのがきっかけとなりました。
もともとこの地域に住んでいた先住民の言葉で蛇(へび)を意味する "Is-qu-ah" を、後から入植した白人が発音した時の音で "Squak" という名前がつけられましたが、Seattle Coal and Iron Company を設立したダニエル・ハント・ギルマン氏の名前を取って、一時期は "Gilman"(ギルマン)と名付けられ石炭と農業の町として発展しました。
その後、先住民の使っていた名称を採用するべきという機運が高まり、1899年2月2日、正式に "Issaquah" に決定しました。当時のイサクア市の人口はたったの1060人だったそうです。
そもそも先住民の言葉がもとになっている名称に英語のアルファベットをあてはめ、さらにその発音を日本語のカタカナにあてはめるのはなかなか難しいですが、日本人の間では「イサクア」「イサクワ」などと書かれます。
イサクア市の中心は、I-90 沿いにあるギルマン・ビレッジ。その周辺もどんどん開発が進み、1990年以降は山がどんどん切り開かれて住宅地が建設され、日本人にも人気のあるエリアとなっています。
毎年10月第1週の週末に行われるイベント 『Salmon Days Festival』 は、産卵のために長い旅から戻ってくるサーモンを見ようと約15万人が訪れる一大イベントに成長しました。