ワシントン州の人口 2022〜2023年はほぼ横ばい
2023年の米国国勢調査によると、ワシントン州への転入者は約21万2,600人、転出者は約21万5,300人でした。シアトル・タイムズは、「この2つの数値の差(約2,700人)は誤差の範囲内であり、ほぼ均衡していると言える」と報じています。ワシントン州の人口増加に最も大きく寄与したのはカリフォルニア州からの移住者で、約40,900人がカリフォルニア州からワシントン州に移住しています。同時期に32,218人がワシントン州からカリフォルニア州へと移り住んだため、カリフォルニア州からの純増数は約8,600人となりました。
【ワシントン州への転入者が多かった州 上位5位】
1. カリフォルニア
2. オレゴン
3. ハワイ
4. ユタ
5. イリノイ
【ワシントン州から多く移り住んだ州 上位5位】
1. アイダホ
2. テキサス
3. ケンタッキー
4. オハイオ
5. ジョージア
近年、米国の北部から南部や南西部の州(The Sunbelt states)へ多くの人が引っ越しています。「The Sunbelt states」には、カリフォルニア州、アリゾナ州、ネバダ州、テキサス州、フロリダ州、ニューメキシコ州、ジョージア州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州などが含まれます。
エベレット市の最低賃金の引き上げ 有権者投票で承認
エベレット市の最低賃金を時給20.24ドルに引き上げるイニシアチブが、住民投票でほぼ58%の支持を得ています。Herald News によると、この賃金引き上げが承認されれば、従業員500人以上の企業では2025年7月1日から、従業員15~500人の企業では2027年7月1日から施行される予定です。
ワシントン州の時給は2025年1月1日から$16.66に引き上げられますが、市がこれより高い最低賃金を設定している場合、市の最低賃金が優先されます。
トランプ氏当選確定に対する、ワシントン州の経済界の反応
ワシントン州の経済界は、トランプ氏の大統領再選に対し、さまざまな反応を示しています。法人税の減税や規制緩和を公約するトランプ氏に対し、一部の業界では期待が高まっており、IT企業の創業者やCEOたちはすぐさま祝辞を送りました。特に、IT業界は新政権がAI関連ビジネスに規制の少ないアプローチを取ることを歓迎しています。しかし、シアトル・タイムズによると、新トランプ政権が AI 関連ビジネスを規制するバイデン大統領の大統領令を撤廃したとしても、州や地方自治体が独自の規制を導入し、イノベーションに大きな障害を与える可能性があるとの弁護士の意見を紹介しています。トランプ氏が掲げる「すべての輸入品に最大20%、中国からの品目には最大60%の関税を課す」という方針には、港湾や運送会社、農業業界から不安の声が上がっています。2018年にトランプ政権が中国からの輸入品に高関税を課した際、報復として中国もアメリカ製品に関税を課したことで、ワシントン州の農産物輸出が打撃を受けました。農業はこの影響からまだ完全には回復しておらず、追加の関税はさらなる影響を与えかねません。タコマ港のコミッショナーは、ワシントン州の約100万人の雇用が国際貿易に支えられていること、また中国が最大の貿易相手国であることを指摘しています。さらに、2018年以降、関税によりアメリカの1世帯あたり年間400~1,500ドルの負担が生じており、追加関税が導入されればその負担は一層増加する可能性があると述べています。また、労働分野においては、新トランプ政権の全国労働関係委員会(NLRB)の再編成に注目する必要があります。
トランプ氏当選確定で IT 大手の創業者や CEO が祝辞を投稿
大統領選でトランプ前大統領の当選が確定したと報じられた直後、IT 大手の創業者や CEO らがソーシャルメディアで祝辞を投稿しました。シアトルに本社を置く IT 企業ではアマゾン(本社:シアトル)の創業者ジェフ・ベゾス氏が先陣を切りました。同社のアンディ・ジャシーCEOもXで祝辞を投稿しています。また、マイクロソフト(本社:レドモンド)のサティア・ナデラCEO も祝辞を投稿しています。
Big congratulations to our 45th and now 47th President on an extraordinary political comeback and decisive victory. No nation has bigger opportunities. Wishing @realDonaldTrump all success in leading and uniting the America we all love.
— Jeff Bezos (@JeffBezos) November 6, 2024
Congratulations President Trump, we’re looking forward to engaging with you and your administration to drive innovation forward that creates new growth and opportunity for the United States and the world.
— Satya Nadella (@satyanadella) November 6, 2024
その他には、X や SpaceX、Tesla などのオーナーや創業者のイーロン・マスク氏、OpenAI のサム・アルトマンCEO、Metaのマーク・ザッカーバーグCEO、AlphabetおよびGoogleのスンダー・ピチャイCEO、Appleのティム・クックCEOなども、次々と祝辞を投稿しました。
2024年 一般選挙結果
5日(火)に一般選挙の投票が行われ、同日に開票が始まりました。大統領選挙に加え、ワシントン州では、上院議員、知事、副知事、司法長官、州務長官、財務長官、州監査役、公有地長官、公教育長官、州保険監督官、ワシントン州第1〜10選挙区の米国下院議員、州最高裁判事などの選挙と、4つのイニシアチブへの投票が行われました。
ボーイングの従業員が加盟する機械工労組、新たな労働契約を承認
ボーイング社の従業員3万3000人が加盟する国際機械工・航空機工労働組合(International Association of Machinists)は4日、ボーイングが提示した4年間で38%の一般賃金引き上げを含む新たな労働契約案に対する投票を行い、賛成59%で承認しました。これにより、同組合が9月13日に始めたストライキは終結しました。NBC Newsによると、737 Max、777、767などの航空機を製造する機械工は、早ければ6日に職場に復帰でき、遅くとも12日までに復帰しなければなりません。バイデン大統領やワシントン州のインスリー知事は、国際機械工・航空機工労働組合とボーイングがついに合意に達したことを祝福する声明を出しました。
Amazon、ベルビューの従業員数を増加
シアトル・タイムズが、Amazon(本社:シアトル)がシアトル市内のデニー・トライアングルにあるオフィスビルから撤退し、ベルビューでの拠点拡大を進めていることについて報じています。同社はシアトル、ベルビュー、レドモンドをピュージェット・サウンド地域のHQ1(第一本社)と見なしており、「数年前にダウンタウン・ベルビューに25,000人分のオフィススペースを確保しようとする中で、デニー・トライアングルにあるメトロポリタン・パーク・ノース(1220 Howell Street)のリース契約を更新しませんでした」。ベルビューでの従業員数は4月の12,000人から10月末には14,000人に増加しています。同社がベルビューに最初の拠点をオープンしたのは2017年。当時は450人が勤務していましたが、今後は25,000人まで増やす計画。ピュージェット湾地域での計画については同社の公式サイトなどもご覧ください。
ワシントン州の公立大学の学費が低下 2020年以降に連邦・州・地方政府の財政支援が増加
College Board(大学進学適性試験を運営する団体)の最近の報告によると、ワシントン州の4年制大学の州内平均授業料は、インフレ調整後で2019~20年度と比べて4.7%低くなっています。また、2年制大学の授業料は7.1%減少しました。これは全国で見られる傾向で、2019-20年度に比べて、2023-24年度には4年制公立大学の州住民の平均授業料が9.5%、2年制公立大学では11%、それぞれ減少しています。これは、2020年以降に連邦政府・州政府・地方政府からの財政支援が増えたためで、特に、2021年3月に成立した「アメリカン・レスキュー・プラン(American Rescue Plan)」には、州や地方政府への教育資金が含まれており、公立大学の財政支援が増加しました。バイデン政権下では、COVID-19に対する救済措置として教育資金の増額が進み、特に2021年以降、これらの資金が州政府に配分され、各州の公立大学が支援を受けました。
シアトル・サウンダーズFC、ウエスタン・カンファレンス準決勝進出
シアトル・サウンダーズ FC は3日、ヒューストン・ダイナモを PK戦で破り、ウエスタン・カンファレンスの準決勝進出を決めました。準決勝の対戦相手は、ロサンゼルスFCとバンクーバー・ホワイトキャップスの対戦シリーズの勝者となります。ロサンゼルスFCがこのシリーズに勝利すれば、サウンダーズはロサンゼルスへ遠征することになりますが、バンクーバーが勝利した場合は、シアトルのルーメン・フィールドで対戦することになります。
マリナーズのカル・ラレーとディラン・ムーアがゴールドグラブ賞を受賞 キャリア初
2024年度のゴールドグラブ賞が3日に発表され、シアトル・マリナーズの捕手カル・ラレーと、ユーティリティ・プレーヤーのディラン・ムーアが受賞しました。どちらもキャリア初の受賞ですが、ラレーの受賞はマリナーズの捕手としては初。ムーアはムーアは一塁、二塁、三塁、ショート、レフト、センターなど、複数のポジションをプレーできる万能選手として重宝されています。