ジョージタウン大学教育労働力センター(CEW)が、「2031年までにアメリカ国内の仕事の72%が大卒か何らかの中等教育修了後の訓練を必要とするようになると予測される」という研究結果を発表しました。
高校卒業資格が通用する仕事は32%まで減少
CEWが1月に発表した報告書 “After Everything: Projections of Jobs, Education, and Training Requirements through 2031” によると、高校卒業資格よりも高い学歴の人材を必要とする分野が、急速に成長しています。
2021年から2031年の間に、年間平均約1850万件の雇用が生まれ、そのうち約1250万件で高校卒業以上の教育が求められると予測しています。
特に急成長している分野には、医療サービス、専門サービス、政府・公共教育サービスなどが挙げられます。
高校卒業資格で通用する仕事の割合は、1983年の68%から、2021年には32%まで減少しており、この流れはこれからも続くと予想されています。
ワシントン州の労働力のトレンド
このレポートでは、労働力のニーズ予測を州別で見ることもできます。
2021年から2031年の間に、ワシントン州で新規の求人や退職などで創出されると予測される求人は年間平均43万6000件で、そのうち約72%にあたる31万3000の求人が、高校卒業資格よりも高い学歴の人材を必要とすると予測されています。
求人の内訳の予測は次のとおりです。
31万3000の求人(約71.8%): 高校卒業資格以上の学歴保持者・訓練修了者
9万2000の求人(約21.1%): 高校卒業資格保持者
3万1000の求人(0.07%): 高校未卒者
ワシントン州は、2031年の雇用に占める学士号取得者の割合で全米15位、2031年の雇用に占める高校卒業者の割合で全米47位。中等教育以上を必要とする職種の割合では全米5位となっています。
学歴 | 2031年の雇用件数 | 雇用に占める割合 | 全米ランキング |
高校卒業未満 | 269,000 | 7% | 30 |
高校卒業者 | 794,000 | 21% | 46 |
大学教育(学位なし) | 819,000 | 22% | 28 |
准学士号 | 417,000 | 11% | 17 |
学士号 | 929,000 | 25% | 15 |
修士号・博士号 | 540,000 | 14% | 14 |
合計 | 3,768,000 | 100% |
2021年から2031年の間に雇用件数が最も増加するのはヘルスケア分野(22%)で、コミュニティサービス&アート(18%)、STEM(14%)と続きます。職業別の傾向については、レポートを参照してください。