アマゾンが、シアトルの東10マイル（約16キロ）のところにある、ワシントン州で5番目に人口の多い街、ベルビュー市内に43階建てのビルの建設を計画していることがわかりました。完成予定は2024年で、同社にとっても同市にとっても最も高い高層ビルになるとのことです。
これを最初に報じたシアトル・タイムズによると、建設される予定の43階建てのビルはアマゾン史上最も高いビルで、数千人の従業員が勤務すると予想されます。同社は2日、「Bellevue 600」と呼ばれるこのビルの建設計画に関わる正式な許可手続きを開始しています。
建設予定地は同社が4月に1億9500万ドルで購入した Bellevue Corporate Plaza の東半分の土地（600 108th Avenue NE）で、トランジットセンターに面し、2023年に完成予定のライトレールの駅から1ブロックという便利な立地にあります。今年4月、この土地買収のニュースが報じられた際、ベルビュー市のジョン・チェルミニアク市長はアマゾンのベルビュー市への拡張を歓迎するコメントを出しています。
アマゾンは2016年から6棟のオフィスビルとリース契約しており、その面積は合計180万平方フィート。2024年に完成するこの新しいビルを含むオフィスに、これから2年をかけて数万人が所属する同社のワールドワイド・オペレーションがベルビュー市に移転する計画です。
ベルビュー市は、1994年7月5日にアマゾンが創業したところでもありますが、近年、テクノロジー企業はレイク・ワシントンの西側のシアトル市と、東側のベルビュー市を含む「イーストサイド」に拠点を置き、自宅から長距離・長時間の通勤を好まない人材を雇用できるように変化してきています。アマゾンはシアトル市内に45,000人以上を雇用し、現在も11,000人近くのポジションを公開して採用活動を行っていますが、ベルビュー市では約500人が勤務し、500人を新規に採用する活動を行っています。
現在ベルビューで最も高いビルは42階建ての Bellevue Towers と Lincoln Square。
GeekWire は、「今年始めにニューヨークに北米第2本社を設置する計画を撤回したアマゾンがベルビュー市での拡張に積極的であることから、ベルビュー市が事実上の北米第2本社となるのではないかとの見方が強まっている」としながらも、「同社はシアトルでの拡張をあきらめたわけではなく、今月には5,000人の従業員が勤務できる新しいビルを公開している」と述べています。
