アップルは24日、シアトルの拠点を拡大し、向こう5年で2,000人を追加採用すると発表しました。
昨年12月、同社はテキサス州オースティンで総額10億ドル(約1070億円)を投資し、最大15,000人を雇用するキャンパスを設置する事業拡大計画を発表。シアトル、サンディエゴ、カルヴァーシティの3都市にそれぞれ1000人増員するとしていました。
それから約半年後の今日行った記者会見で、同社は、向こう5年で2,000人を追加採用し、サウス・レイク・ユニオンにあるアマゾンの本社キャンパス中心部の西1ブロックに建設中の12階建てのオフィスビル(333 Dexter Avenue North)のリース契約を締結したと発表。シアトル・タイムズによると、このオフィスビルでは3,000人以上が勤務できる規模とのことです。
アップルがシアトルにエンジニアリング・オフィスを設置したのは2014年。シアトルの拠点の拡張後に目的は明らかになっていませんが、サウス・レイク・ユニオンに拠点を置くアマゾン、Facebook、グーグルなどの IT 企業間の人材獲得競争が激化することが予想されます。
シアトルのジェニー・ダーカン市長はアップルの発表を支持する声明を出し、シアトルでの同社の増員計画はシアトルに才能ある人材が集まっており、経済が好調であることを示す一例ではあるものの、都市の成長が継続するにあたり、物価の上昇や住宅価格の高騰、交通渋滞などに早急な対応が求められていることを理解していると述べました。また、来年までにワシントン州の雇用の推定70%が中等教育より上の教育を必要とするようになるとし、「アップルが今日発表したエンジニアリングとコンピュータ・サイエンスの仕事に向けてシアトルで育つ子どもたちが準備を整えられるようにするのが私の最優先事項」であり、大学進学支援プログラム 『Seattle Promise』 を提供し、参加者の高校生が有給インターンシップを獲得できるよう支援する『Opportunity Promise』 などを通して青少年とリソースをつなぎ、シアトルの未来において収入の良い仕事への道筋を作る対策を行っていると説明しました。