今年5月にシアトルの市街地でも見えたようなオーロラをもう一度見たい」と思っている方は多いはず。
それからもたびたび「オーロラが見える可能性大」との予想が出ましたが、「待っていたけど雲が多過ぎた」「寝てしまってから夜中に見えていたらしい」と、なかなかタイミングが合わない場合も多いです。
でも、NOAA(海洋大気庁)の宇宙天気予報センター(SWPC)が14日に発表したところによると、9月14日(土)にあったコロナ質量放出(CME)の到達が予想されており、9月16日(月)にG3(強力)規模の地磁気嵐が発生して、シアトル地域でも頭上にオーロラが見える可能性があるそうです。
地平線のあたりに見えるのと、頭上に見えるのとでは大違い。今回は期待しても良いかもしれません。
9月15日時点の予報
NWS(ナショナル・ウェザー・サービス)によると、15日は午後から晴れていき、夜には雲がなくなっていると予想されています。
アラスカ大学フェアバンクス校によると、アメリカでは次の場所でオーロラが見える可能性があります。
カナダのイヌヴィック、イエローナイフ、ランキン、イカルイトから、アメリカのオレゴン州ポートランド、ワイオミング州シャイアン、ネブラスカ州リンカーン、イリノイ州スプリングフィールド、ニューヨーク州ニューヨーク市にかけても、頭上にオーロラが見られる可能性があります。
また、さらに南のネバダ州カーソンシティ、オクラホマ州オクラホマシティ、ノースカロライナ州ラレーでは、地平線近くにオーロラが見られる可能性があると予想されています。
月は上弦の月(Waxing Gibbons)に近い状態で、月光が観測に多少影響する可能性がありますが、オーロラの明るさ次第では十分楽しめるそうです。
オーロラとは
オーロラとは、基本的に北極や南極に近い地域で見られるもので、夜空が赤、黄、緑、紫など、さまざまな色で彩られる、幻想的な現象です。
この現象は、英語では aurora または aurora borealis といいます。また、北半球では northern lights、そして南半球では southern lights や aurora australis ともいいます。
この現象を見られる確率が高い場所は、北アメリカではアラスカ、カナダのノースウエスト準州やユーコン準州など、北極圏(北緯66度以上の地域)に含まれるか、それに近い地域がオーロラを頻繁に見ることのできる場所として非常に有名です。
通常、ここワシントン州では地平線に沿ってぼんやりとオーロラが見えることはありますが、2024年5月10日(金)から5月11日(土)にかけて米国本土の上空にオーロラが広がるという、珍しい現象が起きました。
磁気嵐の強度 G1〜G5
通常はここワシントン州ではなかなか見ることのできないオーロラが見られるのは、太陽の活動が活発になったとき。太陽の活動が活発になると、磁気嵐(じきあらし:geomagnetic storm)の強度が高まります。
この強度は NOAA によってG1(Minor)からG5(Extreme)まで5つのレベルに分類されています。
シアトル地域でオーロラが見られる場所・時間帯
幻想的なオーロラは肉眼でも見ることができますが、雲がない夜に「オーロラが見えるかも」と予報が出ていたら、できるだけ暗い場所、それも都市部の人工光から離れた場所で、北の空を一望できる場所を見つけるのがおすすめです。
シアトル近辺なら、シアトルの北にあるマカティオ(Mukilteo)、エドモンズ(Edmonds)、ウエスト・シアトルのアルカイ・ビーチ(Alki Beach)の海岸などがおすすめの撮影ポイントです。
そして一番大事なのは、完全に暗くなるまで待つこと。オーロラは夜中の午前零時を過ぎてからくっきりと見られるようになるそうなので、水平線や地平線沿いに、いつもの夜とは違う色が動きが見えるかどうか、辛抱強く待ってみましょう!
今年5月は磁気嵐の強度がG5(Extreme)となり、明かりのある市街地からもオーロラが見えただけでなく、スマートフォンでも撮影することができました。NOAA によると、G5(Extreme)まで達するのは非常に稀です。