誰かの本棚をのぞいたり、最近読んだ本を教えてもらったりすると、その人の興味や好みが垣間見えてきます。そして、それが自分の新しい発見や視野の広がりにつながることも ー。
12日にオバマ前大統領が公開した『夏のおすすめ書籍リスト』は、例年通りバラエティに富んでいるので、そんな発見や視野の広がりにつながるかもしれません。
「ここ数か月で素晴らしい本をいくつか読んだので、その中のお気に入りをシェアしたい」と、オバマ前大統領は投稿しています。
「私が読むべきおすすめの本があれば、ぜひ教えて欲しい!」
今年のおすすめ本は次のとおりです。
フィクション
『James』
パーシヴァル・エヴァレット著:
マーク・トウェインの『The Adventures of Huckleberry Finn(邦題:ハックルベリー・フィンの冒険)』にインスパイアされた作品。原作に登場する逃亡奴隷ジムの視点から新たな物語を紡ぎ出し、奴隷制度の中での人間の尊厳、自由への渇望、そしてそれを阻む社会の矛盾を鮮やかに描く。
『Headshot』
リタ・ブルウィンケル著:
デビュー小説。ネバダ州リノで行われるボクシング大会に参加する8人の女子高生たちの物語。青春時代の不安やアイデンティティの模索を描きながら、逆境を乗り越え、自分自身を見つける過程が力強く描写される。
『The God Of The Woods』
リズ・ムーア著:
家族が運営するサマーキャンプに参加していた少女が失踪し、その14年前に少女の兄が同じような状況で行方不明になったことが改めて取り沙汰される。捜索が進むにつれ、ー家に隠された秘密が次第に明らかになり、家族の絆が試されることに。
『Beautiful Days』
ザック・ウィリアムズ著:
急速に年老いていく夫婦と成長しない幼児が人里離れたところにあるキャビンで目を覚ますという不気味な状況を描いた短編を含む、10の物語が収録されている。悪夢のようなシナリオに直面するさまざまな人物を描き、恐怖や不安を探求する。
『Martyr!』
カヴェ・アクバル著:
家族の暗い過去を明らかにするため、自らの記憶と向き合いながら、自分の人生と家族の真実を探求する詩人の苦悩を描く。詩的な言葉で人間の心の深層を描く。
『Memory Piece』
リサ・コウ著:
1980年代を舞台に、ジゼル、ジャッキー、エレンという3人のティーンエイジャーが、疎外感を共有しながら友情を育んでいく。しかし、成長して大人になると、友情にも変化が訪れ…。
『The Ministry Of Time』
カリアン・ブラッドリー著:
近未来を舞台に、ある政府機関で時間旅行が可能かどうかを調査することになった公務員の物語。彼女は1845年に亡くなったグラハム・ゴア司令官と共に生活し、仕事をすることになるが、やがて二人の関係は深まっていく。
『Help Wanted』
アデル・ウォルドマン著:
ニューヨーク州の郊外にある大手量販店で働く低賃金労働者たちの物語。過酷なシフトをこなす中で、より良いチャンスを求めて奮闘する労働者たちの視点から、社会の不平等や困難を描く。
ノンフィクション
『There’s Always This Year: On Basketball And Ascension』
ハニフ・アブドゥラキブ著:
『Little Devil in America』の著者の新著。バスケットボールの黄金期を通して成功の頂点を探る。レブロン・ジェームズなどの選手の台頭に焦点を当てる。
『Everyone Who Is Gone Here: The United States, Central America, And The Making Of A Crisis』
ジョナサン・ブリッツァー著:
アメリカとメキシコの国境における人道的危機を引き起こした歴史を、移民や政治家などさまざまな視点から深く掘り下げた作品。
『Reading Genesis』
マリリン・ロビンソン著:
『Book of Genesis(創世記)』に対して伝統的な解釈や文字通りの解釈に対し、新たな視点を提供する作品。
『When The Clock Broke: Con Men, Conspiracists, And How America Cracked Up In The Early 1990s』
ジョン・ガンズ著:
レーガン政権後の1990年代初頭のアメリカについてのノンフィクション作品。冷戦終結後にアメリカが直面した政治的・文化的な転換期における国家の分裂や不信感の広がりを鋭く分析する。
『Of Boys And Men: Why The Modern Male Is Struggling, Why It Matters, And What To Do About It』
リチャード・リーヴス著:
現代の男性が直面する社会的・経済的な苦境の深刻化について考察した作品。ジェンダー平等の観点も踏まえながら、具体的な改善案を提案する。
『The Wide Wide Sea: Imperial Ambition, First Contact and the Fateful Final Voyage of Captain James Cook』
ハンプトン・サイズ著:
イギリスの探検家ジェームズ・クック船長の最後の航海と、その悲劇的な結末を振り返り、帝国主義と大航海時代、文化の衝突とその影響を探る
※本のタイトルからのリンクは、アフィリエイト広告を利用しています。