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ビル・ゲイツの「2019年の夏におすすめの書籍5冊」

マイクロソフトの共同創業者でゲイツ財団を運営するビル・ゲイツ氏が、恒例の「この夏におすすめの書籍5冊」(Summer Books 2019)を公式ブログで発表しました

「バケーションに持って行く本をたくさん選ぶのが好きで、一つの旅で読める以上の本を持っていってしまいがち」というゲイツ氏。「読むものが少ないより多すぎるほうがいい」と、夏の読書リストにこれ以上はおすすめの5冊を紹介しています。

1)『Upheaval: Turning Points for Nations in Crisis
アメリカの地理学者・歴史学者・作家ジャレド・ダイアモンドの最新作。「ジャレドが書くものすべての大ファン」というゲイツ氏は、危機に陥った時に社会がどう反応するかを過去の出来事をケーススタディを通して見せてくれるこの著書を読み終わった後、「問題を解決する人間の力について、読み始めた時よりも楽観的になった」と述べています。

2)『Nine Pints: A Journey Through the Money, Medicine, and Mysteries of Blood
イギリス人ジャーナリストで作家のローズ・ジョージが、科学、政治、感染症など、あらゆる面から血液について掘り下げた最新作。タイトルは、平均的な成人の体を流れている血液の量から(ナイン・パインツ=約4.3リットル)。

3)『A Gentleman in Moscow: A Novel
世界で150万部以上を売り上げているアメリカ人作家 Amor Towles の小説。1917年のロシア革命後、外国からロシアに戻り、ホテルで一生軟禁されるという有罪判決を受けてしまった伯爵が主人公。ゲイツ氏はこの小説を「面白く、機知に富み、予想外に活気にあふれている」と評しています。

4)『Presidents of War
アメリカの大統領史を専門とする歴史学者マイケル・ベシュロスの最新作。ゲイツ氏はベトナム戦争のあらゆることに興味を持っているため、この本を選んだそう。ベトナムについてだけでなく、19世紀に入ってから1970年代までアメリカが関与した8つの大規模な戦争について学ぶことができたほか、大統領によるリーダーシップについて改めて考えさせられると評しています。

5)『The Future of Capitalism: Facing the New Anxieties
イギリスの経済学者ポール・コリアーの最新作。「多くの人のために常に考え続けているトピックについて示唆に富んでいる」とゲイツ氏。「すべてに同意するわけではないが、コリアーによる分析は、その解決策よりも優れている。資本主義が向かっている先について、開発経済学の専門家として賢い視点を持っている」。

ゲイツ氏が「もっと典型的な夏の読書にいい本を探しているなら」とおすすめするのは、オーストラリアの作家・脚本家 Graeme C. Simsion 氏による3部作の第3作 『The Rosie Result (Don Tillman Series)』。もともと情報システムのコンサルタントだった同氏は、2012年に『The Rosie Project: A Novel (Don Tillman Book 1)』で2014年に作家デビュー。ミリオンセラーとなり、同年に第2部『The Rosie Effect: A Novel (Don Tillman Book 2)』、そして今年に入って第3部『The Rosie Result』が出版されました。この作品にほれ込んだというゲイツ夫妻が2014年に Simsion 氏と対談する動画はこちら

もちろん、妻であるメリンダ・ゲイツの著書『The Moment of Lift: How Empowering Women Changes the World』も、「今年読んだ最高の本の一つ」と推しています。

※著作のタイトルから Amazon.com にリンクしています。



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