シアトル&キング郡公衆衛生局が、シアトルのキンドレッド病院(Kindred Hospital Seattle)の入院患者に真菌カンジダ・アウリス(Candida auris)の症例が確認されたと発表しました。同局によると、ワシントン州で真菌カンジダ・アウリスのアウトブレイクが確認されたのは今回が初めてです。
同病院は、早期に症例を特定して感染の拡散を防ぐため、積極的にスクリーニングを行うプログラムを実施しており、これを通じて合計4件の症例が報告されています。
もくじ
キンドレッド病院での対策
シアトル&キング郡公衆衛生局によると、感染の初期源を特定することは困難で、今後も特定されない可能性があります。
しかし、症例の早期特定が感染拡大を減らすことにつながることから、同病院と協力して感染の拡大を制限するため、陽性患者を隔離し、特定の消毒洗浄剤を使用しているほか、同病院から転院した患者の受け入れ先に通知しています。
カンジダ・アウリスとは
日本の国立国際医療研究センターの国際感染症センターの公式サイトによると、真菌カンジダ・アウリスは2009年に日本で初めて報告されたものです。
現在では世界各国から感染症例が報告されていますが、ナショナル・ジオグラフィックは昨年4月の記事で、米国で最初の感染例がニューヨークで発生したのは2016年で、「以来カンジダ・アウリスは米国の28の州と首都ワシントンD.C.で見つかっている」と報じていました。