CDC(疾病予防管理センター)は24日、今週初めにワシントン州保健局(WA-DOH)による検査を受けた2人が、高病原性鳥インフルエンザ(Highly pathogenic avian influenza: HPAI)に陽性であることを確認したと発表しました。
ここでは、ワシントン州保健局の発表の要点をまとめました。
- この検査はワシントン州フランクリン郡の商業養鶏場での鳥インフルエンザ発生後に行われたもので、現時点で陽性が確認されたのは2人です。ワシントン州保健局の公式サイトによると、陽性の疑いがある人は10月25日時点で5人となっています。
- 鳥インフルエンザウイルスが人に感染して発病するのは稀ですが、主に感染した動物や汚染された環境と長時間密接に接触した場合に発生しています。
- 現時点では人から人への感染の証拠はなく、確認された感染はすべて、感染した鳥やその環境で暴露した作業員に発生しています。なお、感染者の中には重篤な症状を示したり、入院した人はいません。
- ワシントン州保健局やベントン=フランクリン郡保健局、およびその他のパートナーは、作業員や周辺地域のコミュニティに個人用防護具(PPE)、教育活動、情報の提供を行っています。
- 曝露した作業員には薬剤と季節性インフルエンザワクチン(seasonal influenza vaccines)も提供されているほか、追加の検査、接触者追跡、および症状のモニタリングも行われています。
- ワシントン州保健局によると、季節性インフルエンザワクチンは鳥インフルエンザ感染を防ぐものではありませんが、季節性インフルエンザと鳥インフルエンザの両方に同時感染する可能性を減らす効果があります。
- 季節性インフルエンザと鳥インフルエンザの両方に同時感染すると、人から人へ感染しやすい鳥インフルエンザウイルスが発生するリスクが高まります。
- このため、ワシントン州保健局は州内の農業従事者へのワクチン提供を支援しています。
- ワシントン州保健局は生後6ヶ月以上のすべての人に季節性インフルエンザワクチンの接種を推奨しています。
2024年10月7日以降、ベントンまたはフランクリン郡の家禽農場で働いた従業員や請負業者で、赤い目、発熱感、咳、喉の痛み、または他のインフルエンザ様の症状がある場合は、BFHD(509-460-4550)に連絡してください。
鳥インフルエンザとは
鳥インフルエンザ(avian influenza)は、世界中の野生水禽類(水鳥)に自然に存在するA型インフルエンザウイルスによって引き起こされる病気です。
このウイルスは他の鳥類や哺乳類にも感染し、死亡率が非常に高くなる場合があります。
鳥インフルエンザウイルスが人に感染して発病するのは稀ですが、主に感染した動物や汚染された環境と長時間密接に接触した場合に発生しています。
CDCは現時点で一般への鳥インフルエンザのリスクを低いとしていますが、感染した鳥、家畜、または他の潜在的に感染している動物に職業上またはレクリエーションで接触する人は、マスク、防護服、手袋、目の保護具などのPPEを着用するなどの予防措置を講じるべきと呼びかけています。
裏庭で鶏などを飼育している場合
裏庭で家禽を飼育している場合は、病気の鳥や死亡した鳥を発見次第、ワシントン州農業局(WSDA)に報告するか、オンラインで病気の家禽を報告してください。
獣医師は、鳥インフルエンザが疑われる病気または死亡した家禽や家畜をWSDAに報告する必要があります。
また、病気の野生動物、死亡した野生動物、病気の野鳥、死亡した野鳥に触れたり、ペットを近づかせたりせず、mまずワシントン州魚類野生生物局に報告することも大切です。