シアトルに2021年10月にオープンしたアリーナ『Climate Pledge Arena』(クライメット・プレッジ・アリーナ)が、世界のアリーナでは初めて International Living Future Institute(ILFI)のネット・ゼロ・カーボン施設に認定されました。
ILFI のゼロ・カーボン認証とは
ILFIは、持続可能な建築慣行を推進するための非営利団体で、そのゼロ・カーボン認証は世界初のゼロ・カーボン第三者認証規格です。ネット・ゼロ・カーボン施設の検証は第三者によって行われ、12ヶ月間の運用期間を経て、エネルギー効率が高く、カーボン・フットプリントの大幅な削減を実証でき、再生可能エネルギーで運営され、オフセット・プログラムを通じて残りの体現炭素とエネルギー使用を相殺できる建物に与えられます。
クライメット・プレッジ・アリーナによると、ビルディング認証プログラムの主な特徴は、アリーナで使用されるエネルギーの100%を再生可能エネルギー源から供給しなければならないということ。これを達成するために、計画されていた天然ガスの使用をすべて廃止し、建物の暖房システム、ザンボーニ、除湿システムを含め、すべて電気に転換。アトリウムの屋根と隣接する駐車場に設置したソーラーパネルで発電された電力を補完するため、0万MW時間以上の再生可能エネルギー証書(REC)を購入しています。
同アリーナでは、ゼロ・カーボン認証にとどまらず、試合やイベントのチケットに公共交通機関を無料で提供することや、アリーナでの使い捨てプラスチックの廃止など、さらなる持続可能性対策を導入しています。
クライメット・プレッジ・アリーナの歴史
シアトルで世界万博が開催された1962年に完成した同アリーナは、キー銀行が命名権を獲得して『キー・アリーナ』と名付けられスポーツの試合やコンサートの会場に使用されていました。しかし、老朽化が進んだため、アリーナの特徴的な屋根はそのままにした大規模な改修工事が2019年から行われました。2020年6月にその命名権を獲得したIT大手のアマゾン・ドット・コム(本社:シアトル)は、環境活動グループのグローバル・オプティミズムが2019年に発表したClimate Pledge(気候変動に対する誓約)は、パリ機構協定の10年先の2040年までに事業全体で二酸化炭素排出量をゼロにすることを目標とした気候変動対策キャンペーンの名称で、その活動の重要性を喚起するため、このアリーナを『Climate Pledge Arena』(クライメット・プレッジ・アリーナ)と命名しました。
このアリーナは現在、NHLシアトル・クラーケンとWNBAシアトル・ストームのホームアリーナ、そしてライブ・エンターテイメントの会場として使用されています。
詳細は公式サイトでご覧ください。