ワシントン州保健局は、ワシントン州で状況が改善している兆候と対策を続けるべき理由を示す新型コロナウイルスに関する最新の状況報告を発表しました。
1月29日に発表されたポイントを日本語で簡単にまとめました。詳細は公式サイトで確認できます。
- COVID-19の感染の減少は、イギリスで最初に報告された変異株(B117)が州内で急速に蔓延する前に、症例数と入院率をコントロールするチャンス。1月8日の実効再生産数(effective reproductive number:COVID-19患者1人あたりの新規感染者数)の推定値は、ワシントン州西部で0.73人、ワシントン州東部で0.71人でした。目標は、COVID-19の感染が減少していることを意味する実効再生産数をかなりの期間にわたって1人以下に維持すること。
- 症例数は1月の第1週目以降急激に減少した。12月上旬から下旬にかけての症例数の減少は、感染が減少したこともあれば、ホリデーで治療や検査を求める人が減少したことも原因の一つと考えられる。その後の急増は、ホリデーの集まりから生じた感染の増加、ホリデーで治療や検査を遅らせた結果、より高度な医療ケアが必要になったという一時的な要因が関係している可能性がある。
- 発生率は州全体でまだ高いが、正しい方向に向かっている。39郡のうち29郡では、1月14日に終了した2週間の新規感染者数が人口10万人あたり200以上、5郡では人口10万人あたり500以上となった。多くの郡で1月の第1週目以降、症例数が急激に減少し、11月初旬から中旬の水準に戻っている。これには、人口の多いクラーク郡、キング郡、ピアス郡、スノホミッシュ郡、スポケーン郡、多くの中規模郡(ベントン郡、フランクリン郡、グラント郡、キットサップ郡、スカジット郡、サーストン郡)、そして一部の人口の少ない郡(シェラン郡、ダグラス郡、キティタス郡、メイソン郡、スティーブンス郡)が含まれる。
- 他の郡では、1月の減少幅はわずか、または横ばいの傾向が見られた。ヤキマ郡では12月中旬の水準まで減少。ワトコム郡では1月のピーク時からわずかに減少。グレーズハーバー郡では11月下旬の水準までわずかに減少。ウィットマン郡では最近わずかに減少。カウリッツ郡とワラワラ郡では1月の第1週目の後に横ばいとなっている。
- 入院患者数は11月下旬から高水準で横ばいとなり、1月中旬にわずかに減少した。病床利用率は12月下旬から1月初旬に横ばいとなり、その後1月中旬にわずかに減少し始めた。
この発表で、州の伝染病疫学者であるスコット・リンキスト博士は、励みになる兆候が見られるものの、ウイルスの活動性はまだ高く、感染力の強い変異株の最初の症例が検出されたばかりであることに触れ、「今は感染率を下げ、入院を必要とする重症者を減らすことで、病院のキャパシティを増やす時だ。同居していない人との集まりを避け、マスクを着用し、身体的距離を維持し、手を洗うことによって、私たち全員が貢献することができる」と述べています。
この報告書は、Institute for Disease Modeling、フレッド・ハッチンソンがん研究所、ワシントン大学、Microsoft AI for Health と提携して作成されています。
ワシントン州保健局は毎日、感染状況を発表しています。ワシントン州ではこれまでに4,316人が新型コロナウイルス感染症で亡くなっています。2月1日集計の感染状況は次のとおりです。
2月1日集計:
累計感染者数 314,692人(前日比1,236+)
累計入院者数 17,892人(前日比80+)
累計死者数 4,316人 ※更新なし
累計検査数 4,614,768
ワクチン接種回数 728,636
死亡率 1.4%