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アメリカで初の新型コロナウイルスによる死者確認 ワシントン州知事が非常事態宣言

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ワシントン州保健局は29日、ワシントン州カークランド在住の50代の男性が新型コロナウイルスに感染して死亡したと発表しました。

この男性は基礎疾患があり、カークランド市にある総合病院エバーグリーンヘルスに入院していましたが、2月28日(金)に新型コロナウイルスへの感染が確認されました。なお、この男性には集団感染が起きている地域への渡航歴や、感染者との接触はなかったとされています。

また、同市内の長期医療施設 Life Care Center でも70代の女性入居者と40代の女性従業員が新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。KING5によると、40代の女性従業員は容体は安定しており Overlake Hospital に入院しています。外国への渡航歴はないとのことです。70代の女性入居者は EvergreenHealth Medical Center に入院しており、重症とのことです。

ワシントン州のジェイ・インスリー知事は、州内で感染が拡大していることを受け、非常事態を宣言しました。これにより、州政府機関がアウトブレイク(大流行)に備えて準備し、対応するのに必要なすべてのリソースを動員することができるようになり、必要であれば、ワシントン州兵も招集できるようになります。

インスリー知事は、「これにより、必要なリソースを得ることができるようになる」との声明を発表。また、「ワシントン州に住む人の健康と安全を確保する、常識のある、積極的な対策を取る時が来た」「ワシントン州民は、我々がこの脅威を真剣に受けとめ、世界的なパンデミックの可能性がある事態に備えるための計画と手順を策定するために、ヘルスケアパートナーと協力して取り組んでいることを確信できる」「我々はウイルスの感染拡大を遅らせることが我々の最優先事項だ」と述べました。

トランプ大統領は同日午後1時30分過ぎ(東部時間)からホワイトハウスで行った記者会見で、ワシントン州で死亡者が確認されたことについて触れながらも、「パニックになる必要はない。我が国は準備ができている」「政府職員は休みなしで働いており、大きな進展があった」「この病気に対応するため、現政権は現代史上、最も積極的な行動をとっている」と述べました。

この記者会見で、国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長らは、現在アメリカでのリスクは低いが、状況は刻々と変化しており、国内での感染者が増えることが予想されると説明しています。

感染者数が増える中、アメリカ政府はイランへの渡航を禁止し、アメリカ到着前14日以内にイランへの渡航歴のある外国人のアメリカへの入国を禁止すると発表。また、国務省は韓国とイタリアの一部地域への渡航注意レベルを一番高いレベルに引き上げ、アメリカ人に渡航を避けるよう呼びかけています。マイク・ペンス副大統領は、メキシコとの国境封鎖などを含むさらなる渡航規制を検討していると述べました。

世界保健機関(WHO)によると29日現在、新型コロナウイルス感染者は53カ国で8万5000人以上、死亡者は2,900人以上。CDC は、アメリカの感染者は現在62人と発表しています。



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