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ワシントン州の桂冠詩人に初のネイティブ・アメリカンが就任 詩人レナ・プリーストさん

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全米詩月間に合わせて、ネイティブ・アメリカンの部族ルミ・ネーションの詩人レナ・プリーストさんが、ワシントン州のインスリー知事から同州の桂冠詩人(poet laureate)に任命されました。

レナ・プリーストさん
©Rena Priest

ネイティブ・アメリカンの詩人がワシントン州の桂冠詩人に選ばれるのはプリーストさんが初めて。

ニュースリリースによると、ワシントン州桂冠詩人プログラムは、Humanities WashingtonWashington State Arts Commission(ArtsWA)が共催しているもの。審査では、候補者の執筆能力、多様なコミュニティへの貢献度、詩の普及活動の経験などが評価され、選ばれた桂冠詩人は2年の任期中に州内のコミュニティでの朗読会、ワークショップ、講演会、プレゼンテーションなどを通じて、詩に対する認識と理解を深める活動を行います。

「桂冠詩人の役目を担うことになり、信じられないほどの興奮と光栄を感じています」とプリーストさん。

「私は、詩の周りに人々が集まってくる様子に魅了されています。人々が静かな部屋に集まり、他の人々の言葉に引き込まれ、輝き、変化していく様子にはいつも驚かされます。詩は、人と人とが結びつく強力な方法なのです」。

桂冠詩人はそれぞれ独自の視点でこの役職に取り組みますが、プリーストさんはワシントン州の部族社会で詩を広めること、自然界とその脅威への理解を深めるために詩を活用すること、という2つの主な目標を掲げています。

「ワシントン州には連邦政府が認めた29の部族があり、14万714人の部族民で構成されています。悲しいことに、これまで参加してきた何百回もの詩の朗読会で出会った先住民の詩人はわずかでした。これは、私たちが存在しないからではなく、都市や町に住む人々と同じように執筆コミュニティにアクセスできないからだと思います」。

また、自然界に関する目標では、"自然界を守るためにどうすればいいかを考えるため、詩と物語を使うこと" を考えているそう。

「私たちは今、地球を癒すために大きな変化をもたらす期限を科学が与えてくれた重要な歴史的瞬間にいます。私は詩というツールを使って、新しい視点を提供し、地球を愛することで生態系破壊の影響を遅らせ、元に戻すことができるという考えへの意欲をわかせたい」。

プリーストさんのデビュー作『Patriarchy Blues』は、2018年アメリカン・ブック・アワードを受賞。最新作『Sublime Subliminal』 は2018年に発表されています。



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