アメリカ人の51%がトランプ大統領の弾劾（impeachment）と解任（removal from office）を支持していることが、テレビ局 FOX News が9日に発表した世論調査の結果でわかりました。最保守の FOX News がこの調査結果を発表したことは、驚きを持って受け止められ、SNS のツイッターでは「51% of Americans」が9日からトレンド入りしています。
今回の世論調査によると、弾劾と解任を支持すると答えた人は51%に上り、弾劾を望むが解任は支持しない人は4%、弾劾に反対する人は40%となっています。
前回の世論調査が行われた7月に弾劾と解任を支持していた人は42%、弾劾を望むが解任しない人は5%、弾劾に反対する人は45%でした。
FOX News は、「7月以来、弾劾を支持する人は党派を超えて増加し、また、福音派キリスト教徒（evangelical Christians）、大学の学位を持たない白人男性、過疎地に居住する白人を含めたトランプ大統領にとって重要な有権者の間でも増加している」と報じています。
7月以降、トランプ大統領が2020年大統領選挙に立候補しているジョー・バイデン前副大統領とその息子のウクライナでの活動について調査するよう同国政府に圧力をかけた疑惑が内部告発によって知られる明らかになり、連邦下院で多数を占める民主党は、先月24日、正式に弾劾調査（impeachment inquiry）を開始しましたが、FOX News は「この一件だけが今回の弾劾の支持の増加につながっているわけではない」と見ています。
トランプ大統領は今月4日、ホワイトハウスで記者団を前に、中国にもバイデン前副大統領とその息子に対し同様の調査をするよう述べましたが、USA Today などは8日、中国外務省の耿爽（Geng Shuang）報道官が香港の英字紙 South China Morning Post に対し、「米国の内政に介入する意図はない。中国の立場は一貫しており、明確だ」 と述べたことを報じています。
CNN やBBC などは、バイデン前副大統領がニューハンプシャー州で9日に行われた集会で「トランプを弾劾する必要がある」と初めて明言したことを速報で伝えました。