ワシントン州のジェイ・インスリー知事は12日、州都オリンピアで記者会見を行い、新型コロナウイルスの感染拡大の抑制に向けた措置として、キング郡・スノホミッシュ郡・ピアス郡の公立・私立のキンダーガーテン、小学校、中学校、高校は、3月17日(火)から4月26日(日)までの6週間にわたり閉鎖すると発表しました。
この決定によると、学校は3月16日まで通常の形式で授業を行うことができますが、3月17日には学校を閉鎖する必要があります。ワシントン州の学校の多くは4月中旬に春休みが予定されていることから、学校を再開できるのは早くとも4月27日(月)となります。
この発表で影響を受けるのは43学区。公衆衛生当局は、「科学的根拠に基づいた今回の決定が、このウイルスの被害が最も大きいワシントン州の郡で、COVID-19への感染を最小限に抑えるのに役立つことを期待している」と述べています。
インスリー知事は記者会見で、「我々はこの決定を軽視しておらず、家族やコミュニティにさまざまな影響を与えていることは十分承知している」と述べ、「今日の決定には、学習プランや育児から、無料または割引価格の朝食や昼食まで、あらゆる事柄が影響を受ける。州全体に波及効果をもたらすことが予想されるが、そうしないわけにはいかない。我々は確実にこのウイルスの拡大を遅らせなければならない」「ワシントンのウイルスは転換期を迎えており、長期的な学校閉鎖は公衆衛生にとって最善かつ最も重要な利益の範囲内にある」と、理解と協力を求めました。インスリー知事は学校の給食が必要な児童生徒には引き続き給食が提供されること、チャイルドケアやホームレスの生徒たちへのサポートが提供されることを期待すると述べています。
ピュージェット湾地域で確認された感染件数は5~7日ごとに倍増しており、その速度がすぐに減速することは見込めないとのことです。現時点でワシントン州の他の郡および大学の閉鎖は発表されていませんが、インスリー知事はその可能性も示唆しています。
シアトル・タイムズは、通常は春に実施される標準テストは中止される可能性が高く、また、ワシントン州公共教育長のクリス・レイクダル氏が状況によっては秋まで学校を再開できない状態になる可能性もあると示唆したと報じています。
12日にワシントン州保健局が発表したワシントン州での新型ウイルスによる感染者は457人、死者は31人となっています。