アメリカで5番目に設立された国立公園のマウント・レーニア国立公園が、今日で121周年を迎えました。
マウント・レーニア国立公園は、1899年3月2日にオープンした、総面積235,625エーカー(95,354ヘクタール:954平方キロ)の巨大な国立公園。その97%が自然環境保護区域に指定されています。
中心となるマウント・レーニアは、世界で21番目に高い標高14,410フィート(4,392メートル)を誇る、ワシントン州を東西に分断するカスケード山脈の最高峰。かつてネイティブ・アメリカンが「Tah-ho-mah」(snowy mountain)と呼んでいたこの山は、地図を作成するためにこのあたりを調査していた探検家のバンクーバー船長に “発見” され、その友人のピーター・レーニア(Peter Rainier)提督にちなんで Rainier と名付けられました。日系アメリカ人はその富士山に似た姿から、「タコマ富士」と呼ぶようになったという歴史もあります。
その頂上から四方に向けて放射状に伸びる40あまりの氷河はアメリカ本土最大規模。また、成層火山(stratovolcano)でもあり、カナダのブリティッシュ・コロンビアからカリフォルニア州北部まで伸びるカスケード・レンジ(Cascade Range)と呼ばれる火山弧(volcanic arc)、そして太平洋を囲む環太平洋火山帯(Ring of Fire)の一部でもあります。
今もワシントン州民が愛してやまない山の一つで、空気の澄んだ天気の良い日は、万年雪と氷河に覆われた美しい姿をシアトル市内からも見ることができます。エベレストとほぼ同じ傾斜であるため、毎年何人もの登山家が登頂に挑戦しますが、2016年には48%しか成功していません。(National Park Service 調べ)。