ナショナル・ウェザー・サービス(NWS: 国立気象局)は7日、ワシントン州西部全体に発令した高温注意報(heat advisory)を7月9日まで延長しました。
ワシントン州西部では、今月5日から最高気温が85°F(29℃)から99°F(37.2℃)に達する日が続いています。
もくじ
車を出る時は後部座席を確認
運輸省道路交通安全局(NHTSA)によると、過去25年間で、車内に放置されたり、閉じ込められたりした子どもが970人以上も熱中症(heat stroke)で亡くなっています。2023年の1年間だけでも29人の子どもが亡くなっています。
これを防ぐには、車から出る時に後部座席を確認することを習慣づける必要があります。
- 子供の体温は大人よりも3〜5倍速く上昇します。そのため、車内に子供を残すと、体温が急速に上昇し、危険な状況になることがあります。
- 深部体温(核心温:core body temperature)が約104°F(40℃)に達すると、熱中症が始まります。
- 体温が107°F(41.7℃)に達すると、子どもは死亡する可能性があります。
- 2023年には、29人の子どもが車内での熱中症で亡くなりました。
- NoHeatstroke.orgによると、2018年と2019年には、それぞれ53人の子どもが亡くなり、少なくとも過去25年間で最も多い数となりました。
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予防策・準備
ワシントン州保健局は、熱疲労(heat exhaustion)、熱中症(heat stroke)、その他の熱関連の病気(other heat-related illnesses)を防ぐよう、次の予防策・準備を呼びかけています。
- 十分に水分を補給すること。ノンアルコールの飲み物をたくさん飲み、喉が渇く前に飲むようにしましょう。
- 屋外での作業中は頻繁に休憩を取りましょう。広いつばの帽子、淡い色のゆったりとした衣服を着用し、日焼けから肌を守りましょう。
- 熱病の症状(めまい、吐き気、頭痛、筋肉の痙攣:dizziness、nausea、headaches、muscle cramps)に気付いたらすぐに涼しい場所に移動して休憩し、症状が改善しない場合はすぐに医療機関に連絡しましょう。
- 日中は窓やブラインドを閉じて、家を涼しく保ちましょう。家の中の温度を下げるために、火や熱を使う調理器具の使用を減らしましょう。
- 友人、家族、隣人の様子を定期的に確認し、特に就寝前に確認しましょう。高齢者、病気の人、助けが必要な人などをサポートしましょう。
- 屋外で飼っているペットを安全に保ち、暑さから保護するようにしましょう。アスファルトではなく、草の上を歩かせ、ペットの足を火傷させないようにしましょう。人やペットを駐車した車内に放置しないこと。
- 気温が上昇しても、この地域の海・川・湖はまだ非常に冷たく、飛び込むと「ショック」で無意識の息切れがしたり、呼吸が速くなって過呼吸が引き起こされることがあります。これは溺れる原因になります。特に、高齢者や子どもは、熱くなっている体に冷水を浴びるなどの急激な温度の変化は、低体温症(hypothermia)を引き起こすことがあります。温度は徐々に変更するようにしましょう。泳いだりボートに乗ったりする際は、水の安全対策を守りましょう。
- 山火事を防ぐこと。現在の山火事の発生リスクを把握し、burn ban(焚き火禁止令)を守り、キャンプファイヤーや花火の安全対策を実践しましょう。
詳細は、ナショナル・ウェザー・サービスの公式サイトや、ワシントン州保健局の公式サイトでご確認ください。
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