ワシントン州保健局が21日に発表した最新の新型コロナウイルス予測モデルおよび状況報告によると、患者数、入院者数、病院の稼働率は減少しているものの、患者数、入院者数、病院の稼働率は高水準のままとなっています。
感染の速度は9月に低下:10月2日時点での実効 再生産数(Re)の推定値は0.83でした。7月末から下がり始め、8月下旬以降は1をわずかに下回る水準で推移しているのは、デルタ型変異株による感染の急増に対応したマスク着用などの予防行動の強化を反映したものと考えられます。感染者数が減少するためには、実効再生産数が1.0を大幅に下回る状態が相当期間続く必要があります。
COVID-19の有病率は9月に低下: 現在の推定有病率は0.41%で、これはワシントン州民244人に1人が新型コロナウイルスに感染していることを意味します。これは、先月のレポートで9月8日に報告された推定有病率の約半分です。ワシントン州の人口の約36%は、依然としてCOVID-19に感染しやすい状態にあります。
1日あたりの平均死亡者数は変化しているが、依然として高水準: 1日あたりの死亡者数の7日間移動平均は、8月初旬までは1日あたり5~10人でしたが、9月7日時点で36人に増加し、9月28日時点では33人とやや減少しました。
入院患者数および病院の稼働率は減少したが、依然として高水準: 1日あたりの入院患者数の7日間移動平均は、8月29日時点で195人に増加し、10月8日時点で115人に減少しました。新型コロナウイルスに関連する病院の稼働率は、9月初旬はベッド定員の25%近くでしたが、10月初旬には17%程度まで低下しています。しかし、新型コロナウイルスの入院患者数が減少しているにもかかわらず、病院全体の稼働率は90%以上の状態が続いており、秋の間はこの状態が継続することが予測されています。
ワシントン州の伝染病担当疫学者の Scott Lindquist 医学博士(MPH)は、「ここ数週間で見られた減少が続くことを期待していますが、それはワクチン接種率が増加し続け、私たちがマスクを着用し続けた場合にのみ可能となります」と述べています。「これからの数週間、私たち一人ひとりの選択が、12月末までに病院が持続可能なレベルに戻れるかどうかを決定します」。
ワシントン州保健局は、病院の稼働率が高くなると、緊急・救急医療の待ち時間が長くなること、手術や処置がキャンセルされること、通常よりも遠方の病院に転院したりすることがあると指摘しています。
新型コロナウイルス検査を受けられる場所やワクチンの接種(予防接種)になどについては、「新型コロナウイルス感染症 ワシントン州での検査・ワクチン接種・接種完了/陰性証明・マスク着用規定など まとめ」で確認できます。