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性犯罪者から子どもを守るための「オペレーション・プレデター」 全米で展開

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未成年者の性的搾取20件、児童ポルノ所持1件の罪で有罪となったインディアナ州のジェフリー・エスポシト被告(54)に懲役200年が言い渡されたと、移民・関税執行局(ICE)が発表しました

移民・関税執行局(ICE)の傘下にある、米国の安全に関する捜査局(Homeland Security Investigations:HSI)は、性犯罪者から子どもを守るため、2003年に国際イニシアチブ「オペレーション・プレデター(Operation Predator)」を始動。これまで全米でエスポシト被告を含む25,000人以上が逮捕されています。

ICE の発表によると、エスポシト被告は未成年者の被害者が7~8歳ぐらいの頃に性的虐待を始めたとされ、被害者を利用して何百もの性的虐待ファイルを作成。子どもの性的搾取のために匿名ネットワーク上にあるさまざまなウェブサイトの会員となり、他の加害者と交流し、作成したファイルを共有し、児童ポルノの提供を依頼するなどしていました。

子どもに対する犯罪の逮捕の理由には、オンラインでの児童搾取のファイル作成・配布、未成年者との性行為を目的とした国外旅行、子どもの性的人身売買が含まれます。2019年度に逮捕された容疑者は3,500人以上、身元が確認されるか救出された被害者は1,000人以上にのぼっています。

HSI は、子どもに対する犯罪の疑いがある場合、トールフリーの番号(1-866-DHS-2-ICE)への電話、またはオンラインのフォームから送信して情報を提供するよう呼びかけています。アメリカとカナダ以外からの電話による情報提供は、802-872-6199まで。聴覚に不自由がある場合は、802-872-6196まで(TTY)。

また、スマートフォンのアプリをダウンロードすることもできます。HSI はオンラインで容疑者の情報を提供しています。

子どもの性的搾取や失踪の疑いがある場合は、オペレーション・プレデターのパートナー、National Center for Missing & Exploited Children へ(24時間トールフリー 1-800-THE-LOST)。

連邦法では、アメリカ在住者による18歳未満の子どもとの性行為やポルノグラフィ行為は、国内外に限らず禁止されています。ICE は世界各地の捜査当局やアドボケシー団体と協力し、こうした犯罪の捜査を行っています。アメリカで有罪が確定した場合、児童ポルノ所持・作成・配布は1件あたり最長で懲役30年、未成年者との性行為、未成年者との性行為幇助、これらの犯罪への関与でも最長30年、売春目的での子どもの性的人身売買は終身刑です。

ワシントン州でも、ワシントン州警備隊(WSP)が中心となり、FBI や HSI なども協力して子どもを標的にした性犯罪者を見つけ逮捕する 『Operation Net Nanny』 が2015年から継続して実施されていますが、昨年11月、16人がおとり捜査を通じて逮捕されたことが発表されました。2019年11月16日から2019年11月18日の間に行われたこのおとり捜査では、未成年者を装った刑事が、さまざまなウェブサイトやスマートフォンのアプリを通じ、子どもを標的にする性犯罪者と連絡を取り合い、未成年者と会えると思い込んでワシントン州全域やアイダホ州から指定場所に現れた人物を逮捕しました。公式サイトでは、逮捕された人物の実名と在住している都市名、年齢が公開されています。

MyNorthwest によると、昨年11月の逮捕は、このオペレーションで17回目。2015年に始まって以来、合計287人が逮捕され、31人の子どもが救出されています。



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