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イラン系アメリカ人、ワシントン州とカナダの国境の検問所で長時間拘束される

現地時間8日午前1時30分ごろ(米国太平洋時間7日午後2時30分ごろ)、イランがイラクのアル・アサード航空基地を弾道ミサイルで攻撃したとの発表がありました。イラク西部にあるこの基地には米軍が駐留していますが、国防総省の初期発表では、アメリカ人の死者はいないとのことです。

アメリカがバグダッドで現地時間3日に無人機攻撃によりイラン革命防衛隊のカセム・ソレイマニ司令官を殺害したことを発表して以来、イランが報復を誓ったことが大きく報道されていました。

国土安全保障省は4日に国内での安全を維持するため監視を強化していると発表していましたが、NPR などによると、先週末の4日(土)と5日(日)の2日間にカナダからアメリカに再入国しようとしたアメリカ市民のイラン系アメリカ人約200人が長時間にわたり拘束されました。アメリカ各地の空港や国境で小規模ながらイラン系アメリカ人に対する警戒レベルが引き上げられていると報告されていることから、春休み中の外国旅行をキャンセルする人も出ているとのことです。

6日午前にシアトルでジャヤパル民主党下院議員らが行った記者会見には、子ども2人を連れてカナダから再入国しようとした際に拘束されたというカークランド在住のイラン系アメリカ人の Negah Hekmati さんが出席し、夫婦で幼い子ども2人を連れてカナダからワシントン州ブレイン市とカナダ国境のピース・アーチでアメリカに再入国しようとした際、運転していた車の鍵と米国籍のパスポートを取り上げられ、5時間にわたり国境警備隊に拘束されたと語りました。その体験談は、ニューヨーク・タイムズUSA Today などでも報じられています。

Customs and Border Protection(税関国境警備局)は "detained"(拘束された)という描写に異議を唱えているとのことですが、シアトル選出のプラミラ・ジャヤパル民主党下院議員は、立ち去ることができず、長時間にわたり尋問されたことに触れ、「それを拘束と呼ぶかどうかはそれぞれだが、この件における重要な事実は残る」「イラン系アメリカ人は誰でも拘束するようにという指示があったように見える」と述べました。

ワシントン州のジェイ・インスリー知事は5日、この件についてツイートし、国土安全保障省から「イラン系アメリカ人の拘束や再入国を禁止することを命じていないとの回答を得たが、連邦政府職員から引き続き回答を求め、拘束された人と話をする」とし、移民・難民のためのリソースを紹介しています。



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