「米国の料理界のアカデミー賞」と言われるジェームズ・ビアード賞を授与するジェームズ・ビアード財団は22日、2025年度のセミファイナリストを発表しました。ワシントン州からも多数の飲食店、シェフ、バーテンダーなどが選ばれていますが、日本食ではキャピトル・ヒルの『Ltd Edition Sushi』とベルビューの『Takai by Kashiba』の高井潤さんも選ばれています。
シアトルにはミシュランガイドはないので、ジェームズ・ビアード賞はシアトルやワシントン州の飲食店やシェフが広く知られるチャンスの一つです。シアトルでは2019年以来受賞者が出ていないので、今年は期待がかかります。
ジェームズ・ビアード賞
米国の料理界の発展に大きく寄与したオレゴン州ポートランド生まれのジェームズ・ビアード氏(1903-1985)の死後、1990年にジェームズ・ビアード財団が設立され、米国における料理界の発展・継承を目的としてジェームズ・ビアード賞を授与するほか、さまざまな活動を行っています。
ファイナリストは4月2日に発表され、受賞発表を兼ねたガラは6月16日にシカゴのリリック・オペラで開催されます。
ワシントン州のセミファイナリスト
ワシントン州からノミネートされたレストランやシェフを一覧にまとめました。全米のリストはこちら。
Outstanding Restaurateur
Yenvy and Quynh Pham:Phở Bắc Sup Shop、Phởcific Standard Time、The Boat(シアトル)
Best New Restaurant
Atoma(シアトル)
FamilyFriend(シアトル)
Outstanding Hospitality
Archipelago(シアトル)
Outstanding bakery
Saint Bread(シアトル)
Limited Edition Sushi オーナーシェフの塚崎啓司さんにコメントをいただきました。
「今回、ジェームス・ビアード賞の Wine & Other Beverages 部門セミファイナリストに選出されたこと、大変嬉しく思います。自分は “お鮨とお酒を通して日本の伝統や文化を守り、広めたい” と考えていますので、当店の日本酒メニューがワインと共にアメリカ全土から選出されたことは、とても大きな意義があると思います。シアトルには、般若湯やSakenomiなど、日本酒を広めている大先輩がたくさんいます。自分もその一部となれるように、これからもがんばります」
Outstanding Wine and Other Beverages Program
Limited Edition Sushi(シアトル)
Outstanding Bar
Roquette(シアトル)
Best New Bar
Sophon(シアトル)
Outstanding Professional in Beverage Service
Linda Milagros Violago:Canlis(シアトル)
Outstanding Professional in Cocktail Service
Anu Apte:Rob Roy(シアトル)
『Takai by Kashiba』の高井潤さんにコメントをいただきました。
「このような賞のセミファイナリストに選ばれるなど、思ってもいませんでした。とてもありがたいことです。自分が仕事をちゃんとやっていることが評価されたのかなと考えました。加柴司郎さんが “ブレないように” とよくおっしゃっていますが、これからもブレずに自分の道を進んでいきたいと思います」
Best Chef: Northwest and Pacific ノースウエスト&パシフィック最優秀シェフ部門
Janet Becerra, Pancita(シアトル)
Jay Blackinton, Houlme(オーカス・アイランド)
Logan Cox, Homer(シアトル)
Aisha Ibrahim, Canlis(シアトル)
Ajay Panicker, Kathakali(カークランド)
Jun Takai, Takai by Kashiba(ベルビュー)