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6月12日は 『Loving Day』- アメリカで異人種間結婚が合法化された歴史的な日

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6月12日は『Loving Day』。

1967年に米国最高裁判所が異人種間の結婚(interracial marriage)を禁じる州法を違憲とする判断を示し、全米で異人種間結婚が合法化されたことを記念する日です。

もくじ

合法化までの道のり

そのきっかけとなったのは、白人のリチャード・ラヴィングさんと黒人のミルドレッド・ジェターさんという、バージニア州に住んでいた夫婦による訴えでした。

リチャードさんとミルドレッドさんは、異人種間結婚を禁じるバージニア州法を回避するため、1958年にワシントン DC に旅行して結婚しましたが、バージニア州に戻った数週間後、夜中に自宅に踏み込んできた警察官によって、州法違反で逮捕されてしまったのです。

「刑務所で服役するか、25年にわたりバージニア州に戻らないか」という選択を迫られた2人は、仕方なくワシントン DC に引っ越しましたが、ロバート・F・ケネディ司法長官に抗議の手紙を書き、紹介された ACLU(アメリカ自由人権協会)の弁護士とともに訴訟を起こしました。

それから9年後の1967年6月12日、米国最高裁判所が異人種間結婚を禁じる州法を違憲とする判断を示し、その結果、16州の反異人種間結婚法が廃止され、全米で異人種間結婚が合法となったのです。

映像化され、さまざまな賞を受賞

ラヴィング対ヴァージニア州裁判を扱ったナンシー・バアースキー監督のドキュメンタリー『The Loving Story』は、優れた放送作品に贈られるピーボディ賞を受賞しました。

これをもとにした長編映画『Loving』は2016年に公開され、アフリカン・アメリカン映画批評家協会の最優秀主演女優賞などを受賞しています。

現在の異人種結婚観

米国の世論調査会社ギャラップによると、2021年時点で米国の成人の94%が黒人と白人の結婚に賛成しており、2013年の前回調査の87%から増加しました

同社が1958年に初めてこの質問で調査した時に「賛成」と回答した人の割合は4%のみだったことから、この約60年で社会が大きく変わってきたことがわかります。

人種:白人ではないアメリカ人は白人のアメリカ人よりも異人種間結婚に賛成する割合が高く、それは過去10年間で変わっていません。でも、その差はどんどん縮小し、最新の調査では、白人は93%、非白人は96%と、わずか3%のみとなっています。

年齢:かつては若年層の方が高齢層よりも黒人と白人の結婚を支持する傾向が強かったものの、現在では世代間の違いは縮小、賛成率はほぼ同じとなっています。

地域:かつては東部、中西部、西部に住む人の方が、南部に住む人よりも黒人と白人の結婚に対して一般的に好意的でしたが、現在では地域差はほとんど解消されています。

でも、誰もが異人種間結婚に賛成するわけではないことは、容易に想像できます。

ギャラップはこの調査についてのレポートで、「同時に、アメリカ人は黒人の市民権が改善されたと感じることが少なくなり、最近では黒人に対する差別を減らすために新しい市民権法が必要だと考える人が増えている」と指摘しています。

「異人種間結婚に対する反対意見は依然として存在するが、その割合は非常に小さいものだ。将来の調査では、承認率の94%が限界なのか、それとも受け入れがさらに進む余地があるのかが明らかになるだろう」

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