シアトルのジェニー・ダーカン市長は13日、シアトル警察のカルメン・ベスト署長とともに会見を行い、シアトル警察から職務の一部を別の部署に移し、2021年度予算の20%弱にあたる7600万ドルの削減を実現するという初期提案を発表しました。
ダーカン市長は、警察の改革は事実とデータに基づく必要があり、シアトル市議会が審議している警察予算の50%削減は分析と計画を伴っていないとして、議会が大幅な削減を提案すれば拒否権を行使すると述べました。
全米で警察による人種差別と暴力に対する抗議活動が続いていますが、シアトルでの抗議活動を通して地域団体が提示している要求には、シアトル警察の予算の50%削減が含まれています。
I want to thank my Council colleagues for their words supporting our efforts to defund SPD so that we can reinvest in evidence-based public safety community interventions by reducing the kinds of 911 calls officers respond to. THREAD:
— Lisa Herbold (@Lisa_Herbold) July 13, 2020
シアトル市議会のリサ・ハーボールド議員は「市議会はシアトル警察予算の見直しを行っており、提案を作成するための初期段階にある。シアトル警察の指導部が、まだ策定されていない予算削減案の内容について予想している、誤った情報について述べておきたい」と公式ツイートで述べています。
ハーボルド議員は、ベスト署長が10日に出した声明で「大幅な予算削減が行われた場合、新たに採用したばかりの黒人・先住民・有色人種(BIPOC)の警官を解雇することになる」と述べたことについて、署長は警察の効率的な機能を実現するための人員を確保することが可能であり、必ずしも最初に新人を解雇しなくても良いする必要はないといった説明を行い、また、南西分署に関しては、署長は警官の配備を決定できるが、各予算管理レベルの予算または各プレシンクトの支出に関する予算権限を有するのは議会であると述べています。
シアトル市長による警察改革の詳細はシアトル市の公式サイトで確認できます。