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ワシントン州沿岸でも麻痺性貝毒 潮干狩りは当面中止

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ワシントン州の海岸沿いでとれた貝類から危険なレベルの麻痺性貝毒(Paralytic Shellfish Poison:PSP)が検出されたことから、ワシントン州保健局は、グレイズ・ハーバーおよびウィラパ・ベイを含むワシントン州沿岸でのレクリエーションでの潮干狩りを禁止すると発表しました。

これは、オレゴン州の太平洋岸沿いの広範囲で確認されたPSP発生の一環。オレゴン州では、5月末のメモリアル・デーの週末にムール貝(mussels)をとって食べた複数の人に中毒症状が出たと報告されています。

もくじ

麻痺性貝毒(Paralytic Shellfish Poison)とは

麻痺性貝毒(Paralytic Shellfish Poison:PSP)は、微細藻類によって生成される天然の海洋性生物毒素。麻痺性貝毒に汚染された貝類を食べると、神経系が影響を受け、筋肉が麻痺してしまうため、「麻痺性」貝毒という名称が付けられています。高いレベルの麻痺性貝毒は重篤な病気や死を引き起こすことがあります。

ワシントン州保健局によると、影響を受ける貝類・海洋生物は次のとおりです。

  • 二枚貝類(bivalve molluscan shellfish):ハマグリ、ムール貝、カキ、ミル貝、ホタテなど
  • タマガイ類(Naticidae/moon snails)
  • 腹足類(gastropods)
  • 貝を食べる、その他の海洋生物:ナマコ(sea cucumber)、カニ(crab)など

カニの肉が安全であっても、毒素はカニの内臓に蓄積する傾向があります。そのため、ワシントン州保健局は蟹味噌(crab gut and butter)を食べないよう呼びかけています。

麻痺性貝毒(Paralytic Shellfish Poison)の症状

有毒なレベルの麻痺性貝毒に汚染された貝類・海洋生物は、安全に食べられる貝類と外見や味では見分けがつかないことが問題です。食べる前に確認する唯一の方法は、検査室での検査になります。

ワシントン州保健局の公式サイトにある症状についての説明をまとめると:

  • 初期症状には、唇や舌のしびれが含まれる。有毒な貝を食べた直後に始まることもあれば、1時間から2時間後に始まることもある。
  • 症状は指先やつま先のしびれに進行し、その後、腕や脚の制御が失われ、呼吸困難に至ることもある。
  • 吐き気を感じたり、ふわふわと浮くように感じたりする人もいる。
  • 一定量の毒素を摂取すると、胸や腹部の筋肉、特に呼吸に使用する筋肉が麻痺し、窒息することがある。
  • 麻痺性貝毒で30分以内に死亡した例もある。
  • 症状が軽度であれば、かかりつけ医や地域の公衆衛生機関に連絡すること。
  • 症状が重度であれば、911に電話するか、誰かにERに連れて行ってもらうこと。
  • 麻痺性貝毒には解毒剤(antidote)がない。
  • 重症の場合の唯一の治療法は、生命維持装置を使用して、毒素が患者の体内から排出されるまでサポートすること。生存者は完全に回復することができる。

飲食店や小売店で販売されている貝類・海洋生物への影響

レストラン、小売店、ファーマーズ・マーケットで販売される貝類・海洋生物は、レクリエーションでの潮干狩りではなく、ライセンスを所有し、認定された生産者が養殖・採集して供給しているものです。

ワシントン州保健局は、「業者は厳格な州および連邦の健康基準を満たす必要があり、定期的に生物毒素の検査をしている」と説明しています。

潮干狩りの再開について

レクリエーション目的の潮干狩りが再開できるかどうかは、ワシントン州保健局の発表を待つ必要があります。同局は定期的に貝類の生物毒素を検査し、安全レベルを超えていることを確認した場合は、影響のある海岸を閉鎖しています。

潮干狩りをしても安全な状態かどうかは、潮干狩りに出かける当日に Shellfish Safety Map を確認し、海岸が閉鎖されていないか、注意喚起が出されていないかどうか、確認する必要があります。

海岸に警告の表示が設置されることもありますが、表示がなくなってしまうこともあります。そのため、海岸に表示があるかどうかだけに頼るのは危険です。

その他の確認方法は次のとおりです:

厚生労働省の「自然毒のリスクプロファイル:二枚貝:麻痺性貝毒」も参考になります。

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