シアトル公立図書館は5月25日にランサムウェア攻撃を受け、館内のコンピュータ、オンラインカタログと貸出システム、電子書籍とオーディオブック、館内Wi-Fi、および図書館のウェブサイト(www.spl.org)へのアクセスが全面的にダウンし、大きな被害を被った状態となっています。
その後、第三者の専門家と法執行機関による調査を行い、セキュリティとシステム全体の復旧作業が行われ、現在はウェブサイト、電子書籍、オーディオブックへはアクセスできるようになり、オンラインの家庭教師サービス、Hoopla、Kanopy は利用できるようになりました。
しかし、現在も自分の図書館アカウントへのアクセスはできず、書籍用ロッカー、館内の Wi-Fi サービス、館内のコンピュータ、印刷やコピー、美術館・博物館への入場券の予約、オンラインでの図書館アカウントの開設申請、オンラインでの罰金の支払い、マイクロフィルムやマイクロフィッシュが利用できない状態が続いています。
書籍・CD・DVD の貸し出しはエクセルを使った手作業での管理が続けられていますが、返却はシステムが完全に復旧してから行うよう呼びかけられています。
館内での新しい図書館カードの発行、対面式のイベント、宿題のサポート、作家のトークイベント、バーチャルイベント、Hoopla、Kanopy などは継続しています。
復旧しているサービスとダウンしているサービスの一覧は、シアトル公立図書館の公式サイトで確認できます。
6月24日の発表によると、6月25日にスタッフのネットワークへのアクセスの復旧が開始されることから、電子書籍やオーディオブックを含むデジタルサービスに断続的なサービス中断が発生する可能性があります。
利用者による図書館アカウントやカタログへのアクセスの復旧にはまだ時間がかかるとのことで、具体的な日程は発表されていません。発表の詳細はこちら。