2017年2月27日から改装・増築工事のため休館していたシアトル・アジア美術館が、2月8日(土)にリニューアルオープンします。
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シアトル・アジア美術館 正面入口 ©Tim Griffith
シアトル・アジア美術館は、ボランティア・パークに完成したアールデコ様式の建物で1933年に「シアトル美術館」として開館したのが始まり。
1991年にダウンタウンに完成した建物にシアトル美術館が移転し、その創設ディレクターを務めたリチャード・E・フラー博士とその家族が1900年代初期から収集していたアジアの美術品を中心としたアジア美術専門の美術館として1994年に開館しました。
ボランティア・パークはシアトルの総合公園計画を作成したオルムステッド兄弟の設計で造られた市営公園で、美術館の建物とともに米国国家歴史登録材に指定されています。
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Fuller Garden Court ©Tim Griffith
シアトル・アジア美術館が所蔵する美術品は2万4千点以上。二河白道図(一幅:絹本著色:13世紀:鎌倉時代)、竹林春秋図(六曲一双屏風:紙本金地著色15世紀:室町時代)、鹿下絵和歌巻(一巻:紙本金銀墨書:1610年代:桃山―江戸時代:本阿弥光悦書・俵屋宗達画)、烏図(六曲一双屏風:紙本金地墨画:17世紀前半:江戸時代)なども所蔵している、アジア美術を専門としたアメリカでは数少ない美術館のひとつです。
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拡張された建物東側 ©Tim Griffith
シアトル・アジア美術館の新しい常設展 『Boundless: Stories of Asian Art』 では、ギャラリーを地域や国別に分類せず、異なる文化や時代の作品を「祈り」「祝い」「ビジュアルアート」「アイデンティティ」など12のテーマ別に展示し、複雑に影響しあい、発展してきたアジアの物語を伝えます。
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“Yuka,” 2000, Miwa Yanagi, Japanese, born 1967, chromogenic print, Plexiglas, Dibond mounted on aluminum with text panel, © Artist of Artist’s Estate
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Monk at the Moment of Enlightenment ca. 14th century, Chinese, wood with polychrome decoration, Eugene Fuller Memorial Collection
特別展『Be/longing: Contemporary Asian Art』では、世界のさまざまな場所に散らばる多様なアジア系アーティストの作品が展示されるそう。2月8日(土)と9日(日)は午前9時から 午後9時まで開館し、さまざまなイベントが無料で開催されます。
シアトル・アジア美術館
Seattle Asian Art Museum
1400 East Prospect Street, Seattle
inspire.site.seattleartmuseum.org
※2月8日・9日の前売り券は1月14日に完売しました。