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新型コロナウイルス検査キットを自宅へ配送!研究に参加するボランティアを募集

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インフルエンザウイルスの広がりを追跡するために自己管理型検査を導入していた Seattle Flu Study とシアトル・キング郡公衆衛生局とのパートナーシップにより、新型コロナウイルスがどのようにこの地域で広がっているかをより明確に把握できるようにするプロジェクト「Greater Seattle Coronavirus Assessment Network(SCAN)」が始動したことが23日に発表されました。

このプロジェクトの画期的な点は、新型コロナウイルスの検査キットが参加者の自宅に配達され、採取した検体をプロジェクトに配送してもらえること。CNBC によると、配送を担当するのは、アマゾン(本社:シアトル)の従業員に医療サービスを提供する部門アマゾン・ケア(Amazon Care)。検査キットを受け取ったら、同封の指示に従って、同封されている綿棒で検体を採取し、SCAN に返送します。検査用スワブからコロナウイルスが検出された場合は、医療従事者が参加者に連絡することになります。検体の採取方法については、SCAN が提供している動画でも見ることができます

SCAN

Greater Seattle Coronavirus Assessment Network(SCAN)

昨年12月に中国で確認された新型コロナウイルス感染症のアメリカで最初の感染者が1月にここワシントン州のスノホミッシュ郡で確認されたことを受け、Seattle Flu Study が2018年から行ってきたインフルエンザウイルスの調査研究が公衆衛生対策の一部に適応され、SCAN の始動が実現しました。

SCAN はゲイツ財団が技術的な支援を行い、ビル・ゲイツの個人オフィスのゲイツ・ベンチャーズが資金を提供している革新的な疾病監視プラットフォームで、シアトルとキング郡の大部分の住民を対象とし、焦点を絞った代表的なテストを実施して成人と子供を含む地域の横断的な住民の参加を確実にすることで、症状が出ているかどうかにかかわらず、流行に対応するための重要な情報を得ることができるとのことです。

SCAN の公式サイトによると、アメリカではまだ検査が制限されており、多くの地域ではまだ非常に制限されていますが、アメリカの医療関係者は、ウイルスの拡散を抑える手段として、誰でも検査することの重要性を強調してきました。これは主に、新型コロナウイルスが無症状者を介して静かに広がり、適切な検査インフラがないと感染者の隔離や封じ込めが困難になるという事実にもとづいています。

シアトル・キング郡公衆衛生局のジェフ・ドゥーシン博士は、「このアウトブレイクの急速な発生と拡大にもかかわらず、その真の範囲と影響を理解または予測することは困難だった」と述べています。

「さまざまなコミュニティの幅広い検体を検査することで、ウイルスの存在場所と影響を受けている人をより詳細に把握できます。これは、感染の真の重症度、感染拡大を抑えるために行われている地域社会の対策が機能しているのか、調整する必要があるのか、そして最終的に COVID-19 の感染者がいつ減少するのかを知るのに役立つ重要な情報です」。

SCAN の研究者は、ワシントン州のさまざまな人口統計学的グループの間で感染がどのように広がっているかを解明するため、検査に参加するボランティアを募集しています。すべての個人を検査できるわけではないとのことですが、現時点では1日300人を検査することができ、革新的な研究方法とデータモデリングをにより、感染している可能性があっても確認されていない人々の数をより良く予測するのに役立つことになるとのことです。また、まだ治療を求めておらず、他の方法では検査されない住民の間での COVID-19 の広がり方を理解することは、社会的距離を維持するといった地域社会の措置が機能しているかどうか、ガイダンスを調整する必要があるかどうかを決定するのに役立つと考えられています。また、ウイルスが子どもたちにどのような影響を与えているのか、キング郡のどのグループが最も感染の危険にさらされているのかなどの疑問への答えを提供できれば、住民をよりよく保護することができるとのことです。



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