今年7月にキャピタル・ワン・ファイナンシャル(Capital One Financial Corp.:本社 バージニア州マクレーン)の個人情報に不正にアクセスしたとして逮捕されたシアトル在住のソフトウェアエンジニア、ペイジ・トンプソン被告が、ハーフウェイハウスでの居住が許可され、5日に刑務所から移動しました。裁判は来年3月2日に始まります。
KUOW は、トンプソン被告がトランスジェンダーの女性であることから、男性のみの刑務所に拘留されることは望ましくないとの弁護士の主張を受け入れ、ハーフウェイハウスへの移動が認められたと報じています。また、不正アクセスしたデータはアマゾンのクラウドに保管されていたことから、トンプソン被告は Whole Foods を含む Amazon が所有する施設に立ち入ることも禁止されています。
また、KING5 によると、トンプソン被告は、GPS モニターを装着して位置情報が監視されるほか、コンピュータやインターネットの使用、飲酒、処方箋のない麻薬は禁止、メンタルヘルスの診察を受け、推奨される治療を受ける必要があるとのことです。
今回の不正アクセスはキャピタル・ワンのファイヤーウォールの設定ミスによるものとされ、3月12日から7月17日の間に盗まれたとされるデータの大部分は、2005年から2019年初期までにクレジットカードを申し込んだ消費者と小規模ビジネスが提供した情報と見られています。これには、名前・住所・郵便番号・電話番号・メールアドレス・誕生年月日・自己申告の年収・クレジットスコアを含む幅広い個人情報のほか、約14万人分の社会保障番号(Social Security Numbers)、クレジットカード利用者の8万件の銀行口座番号、2016年から2018年の間の合計23日間の取引歴も含まれています。なお、クレジットカードの番号やログイン認証情報は含まれていません。
トンプソン被告は通信詐欺・コンピュータ詐欺・悪用で起訴されていますが、今後容疑が増える可能性もあります。今年9月、トンプソン被告は無罪答弁を行いました。
キャピタル・ワンは個人情報の保護に失敗したとしてアメリカで少なくとも40件、カナダで8件の訴訟を起こされています。