シアトルは新しい友人を作るのが難しい街 -。そんな評判を一度は聞いたことがあるでしょう。これは英語で一般的に「Seattle Freeze」と呼ばれますが、今回、シアトルの Pemco Insurance が行った調査で、それを証明するかのような回答が集まり話題となっています。
この調査はワシントン州とオレゴン州で今年1月に実施されたもので、回答者1,200人のうち40%は「新しい友人を作ることはとても重要なわけではない、または、まったく重要ではない」と回答。また、49%は知らない人とのやり取りに興味がなく、これには公共の場に出かけた場合の簡単なやり取りも含まれているとのことです。
「かつて北西部に来たばかりだった自分の経験から、ここに住む人たちと打ち解けることが難しいことは理解できる」と、PEMCO の広報担当者デレック・ウィング氏。同氏はシアトル・タイムズによる取材に対し、"北西部では、参加しないことを恐れるという意味の FOMO(fear of missing out)ではなく、参加しないことを楽しむ JOMO(joy of missing out)が存在する" と説明。「ここの人たちには、"パーティーがあるけど、行かない。そして、行かないことが嬉しい" ということがよく見られる」。
一方、同氏は「しかし、時を経るにつれ、たくさんの抵抗と何人かの北西部ネイティブの助けを通して、友人の輪が広がっている。そんな経験をしたのは自分だけではない。北西部在住者が新しい友人を活発に探していないという結果が出ているが、新しい友人を欲しくないわけではない」ともプレスリリースで述べています。
その言葉を裏付けるように、回答者の24%は新しい友人を作ることは「とても、または非常に重要」と回答しており、また、年齢別では35歳未満の68%は「新しい友人を作ることは重要だと思う」と回答しています。さらに、子どもを持つ人の場合、ワシントン州では41%は新しい友人作りに価値を見出しており、オレゴン州でも同様の結果が出ています。
また、新しい友人を作ることに積極的でないことは、必ずしも余暇を一人で過ごしたいという意味ではなく、一人でいることを選ぶか、または友人と会うことを選ぶかという選択で、後者を選んだ人は全体の49%で、子どもを持つ人の場合、その割合は60%となっています。